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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「月影の下で」(原題:In the Shadow of the Moon、2019)を見た。

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月影の下で」(原題:In the Shadow of the Moon、2019)を見た。Netflix。1時間55分。ミステリー・スリラーであり、刑事物語であり、タイムトラベル要素を盛り込んだSFサスペンス映画だった。タイトルが少々ダサい。映画は見ていて混乱するが、最後に全てを俯瞰して見ると、なるほどという作りになっていて、ミステリーファンには面白いかも。出演者がほとんど知らない俳優で、魅力に乏しい。

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画面にはいきなり荒廃した2024年のフィラデルフィア。ビルの窓の外にアメリカ国旗が風に飛ばされたり、物が吹き飛んでいる。暴風の中で、荒廃した街となっている。 未来の物語かと思うと、次のシーンは一転して1988年のフィラデルフィア

ピアニスト、料理人、バスの運転手の3人が同じ時期に、突然顔から大量の血を流して死亡するという事件が発生する。

警察の見識が調べると、被害者には全員、首の後ろに注射の針の痕のようなものがあった。その痕跡だけが同じだが、被害者の間にはなんら共通点がない謎の連続殺人だ。

そんななか、目撃者などによりフードをかぶった謎の女が浮上する。

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その謎の女と警察との追跡劇が始まる。ようやく容疑者を追い詰めたトーマス刑事にその女は謎の言葉を残し、目の前で列車に轢かれて死亡する。 そして、1997年、再び同じ連続殺人が発生する。死んだはずの女は蘇ったのか? 物語は刑事ドラマからSFの様相にへとシフトしていく。

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場面が2024年に始まり、1988年、1996年、2006年、2015年と変わっていく。連続殺人事件が起こるのは、何年かおきの月の周期に関わっているという物理学者が登場する。この映画は、未来のある人物が、過去に戻り、殺人鬼か救世主かといった話で、歴史を作り替えようとする話だった。

バック・トゥ・ザ・フューチャー」など似たような話はある。未来の人間に言わせると「善が滅び悪がはびこった原因がわかった。点と点が線になることを防いだ」のだという論理。未来から来た人物が、自分を追い続ける刑事に対して言う。「追い続けるのはやめて。人を救おうとしているのだ。」と。その未来からの人物が、刑事のことをよく知っていたのは、その人物が実は刑事の○○(孫)だったのだ。

この映画と似ているのは「ターミネーター」。将来マシーンの天敵で反乱軍のリーダーになるジョン・コナーの母親サラ・コナーを過去で殺害することによって、ジョン・コナーを生ませなくしようとする話。

「月影の下で」は正義として過去に登場し(しかし実験的に複数人を殺す)、将来テロリストになる前に殺害して、将来を守ろうという話。

それにしても、複雑で入り組んでいてわかりにくい。Netflixは、良作が多いが、凡作も多い。この映画は、よくよく考えると面白いようだが、いまいち入り込めなかった。

ただ、サスペンスタッチで、引き込まれたシーンもある。

刑事が捜査中に、犯人の居場所を知る人物を突き止めてやって来たシーン。実は犯人が近くに潜伏していて、その人物に背後から隠れていて上手く追い払うように指図をしていて、へたな動きをすると殺されるという、ありがちなシーン。

「こんな人物を見たか」と写真を見せる刑事に「見たことはない」という男。刑事は、何かあったら、この番号に連絡してくれとメモを渡すのだが、そのメモには「誰かいるなら、頭をかきあげろ」と書いた。メモを受け取った男は、1,2秒後、頭をかき上げる仕草をするのだ!すると刑事は「国道に出るには、どちらに行けばいいか」と紙に地図をかきながら、「方角を書いてくれ」と紙を渡す。メモには「犯人のいる方向は」と書いてあった。男は紙に矢印を書く、といった具合。ハラハラ、ドキドキ(笑)。

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(予告編)