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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「恋は緑の風の中」(1974)を再見。埼玉県深谷市が全面協力。

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恋は緑の風の中」(1974)を再見。原田美枝子が15歳で映画デビューした映画。fpd出身地・深谷市が舞台の青春映画という以外はすっかり忘れているのでDVDが手に入ったので見た。オープニングでは、アリスの「黒い瞳の少女」が流れ、懐かしい。この曲は劇中、何度も流れる。映画のタイトルが出る前に「協力:埼玉県深谷市」と出てくる。

この映画の主人公の一人、純一(佐藤佑介)は東京近郊の住宅地にある中学校の二年生。家も立派で、中流家庭のひとりっ子。母夏子(水野久美)は、若くて美しく、解放的。

純一が秘そかに想いを寄せている八百屋の娘雪子(原田美枝子)の父が交通事故に会い、彼女が店を手伝わなければならなくなった。雪子のテキパキと働く姿を見た純一は、時々、店を手伝うことにした。

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藤井先生(三田佳子)の保健の時間、男女の性の違いについて、純一たちは昂奮し、騒ぎたてる。純一の家庭はなごやかである。純一が雪子と待ち合わせのために自転車を走らせている時に、藤井先生と出会い、藤井先生が「何処へ行くの?」と聞いてきたので、純一は「緑の風の中へ」と答えるのだった。

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一度は誰でも通る、思春期の中学生たちのあるあるをユーモラスにのびのびと描いている。雪子は家の事情で、八百屋の店を畳んで田舎に引っ越すことになり、淡い恋が終わるまでが描かれる。

1970年代初めの撮影場所である、深谷市のレンガ工場跡、喫茶店などの商店街などの風景が見られる。また公立高校の増設を訴えるシーンもある。ある中学生のたまり場となっている部屋にはスティーブ・マックィーンのレーサー姿のポスター(映画「栄光のル・マン」1971年公開)が貼ってあった(写真は、類似ポスター)。

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原田美枝子は、この映画のあと「大地の子守歌」(1976)「青春の殺人者」(1976)などを経て、黒澤明監督の「」(1985)などで演技派に脱皮。「火宅の人」(1986) 「息子」(1991)「愛を乞うひと」(1998)「雨あがる」(2000)「半落ち」「亡国のイージス」(2005)などに出演。近年では「ロック~わんこの島~」(2011)「聯合艦隊司令長官山本五十六」(2012)「ヘルター・スケルター」(2012)「あなたへ」(2012)「蜩ノ記」(2014)「世界から猫が消えたなら」(2016)最新作「こんな夜更けにバナナかよ」(2018)など活躍が続く。