世界第2位の映画市場と言われる中国が、2018年か遅くとも2019年にはアメリカを追い越して、世界第一の映画市場になる見通しという。
こうなるとハリウッド(アメリカ映画界)も「中国を悪くは描けない」という
中国での外国映画上映には政府の許可が必要。
1994年に年間わずか10本の公開が初めて認められた。
2016年末の時点で、外国企業と中国配給元が利益を分け合うタイプの34本と中国側が版権を買い取るタイプの約30本が許可された。
中国の「映画産業促進法」では、国内で公開される外国映画の内容については、条件があって、一つには、国家の統一や尊厳を損なわないこと、さらに、民族の歴史をゆがめないこと・・・などが含まれている。
米国の映画業界団体のMPAA(米国映画協会)によると、資料が少々古いが、2015年の世界の映画興行の売上げは383億ドル(約4兆2600億円)に達した。これは2014年比で5%増となる。
市場の拡大を牽引したのはアジア・太平洋地域で、前年比13%増だった。なかでも中国の急成長が目覚ましい。
中国は、2015年の映画興行収入はドル換算で68億ドル(約7600億円)と49%成長となった。これはアジア・太平洋全体の半分近くになる。
2015年の世界最大の市場は依然として北米で111億ドル、第2位が中国で、この二つの地域が他国を大きく引き離している。
MPPAの調査では3位は英国の19億ドル、4位の日本は18億ドル。
以下、インド16億ドル、韓国15億ドル、フランス14億ドル、ドイツ13億ドルと続いている。
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ハリウッドが、中国人が好みそうな映画作りに傾斜しているのが気になる。中国でこれまで大ヒットした作品は、ド派手なアクションが多い。
たとえば「アイアンマン3」や「パシフィック・リム」「ワイルドスピード」などが空前のヒットをした。屈強な男がド派手なアクションを繰り広げていくといったアクション映画だ。日本ではあまりパッとしない3D映画も好む。
世界一の市場となる中国人の趣味・趣向を無視することはできず、ハリウッドを中心とした映画作りの主流が、コメディやヒューマンドラマ系ではなくなり、爆破など派手なアクション映画が多くなっていく可能性は大きくなりそうだ。「ジャスティス・リーグ」のような、様々なアメコミ・ヒーローがこぞって登場するアクションが受けるわけだ(笑)。
中国人のテイストに合わせて、派手なアクション映画ばかりになり、重厚なヒューマン・ドラマがなくなりはしないかと少々心配になる♪
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