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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ジャージー・ボーイズ」(2014)クリント・イーストウッド監督。

 
ジャージー・ボーイズ」(Jersey Boys, 2014)を見た。MOVIXさいたまにて。
純粋なミュージカルではないが、音楽映画は、劇場で見るに限る。
 
クリント・イーストウッド監督が1960年代に活躍したアメリカのポップバンド、ザ・フォー・シーズンズをモデルにしたトニー賞受賞ミュージカルを映画化。
 
四季(フォー・シーズンズ)ごとに場面が展開されてゆき、それぞれの場面を別のバンド・メンバーがそれぞれの視点によりバンドの経歴や音楽を語り継ぐ、というスタイルがユニークだ。
 
1960年代に世界中で絶大な人気を誇った米ポップスグループ「ザ・フォー・シーズンズ」の栄光と挫折をイーストウッド監督がじっくりと描いている。
 
 
時代は1950年代のアメリカ。
ニュージャージーの田舎の若者が田舎町を抜け出すには三つしかないという。
軍隊に入る。ギャングの仲間に入る。そして、そしてもう一つは、歌でスターになる・・・だった。
 
若者の仲間たちは、あとの二つ、ギャングと歌の二つを持っているというのだが、この若者たちは、果たして、フランク・シナトラニール・セダカになれるのか・・・。
 
デモ・テープを持って、音楽会社を軒並み訪問するが、門前払いの連続。
やがてナイト・クラブなどで歌って、注目を集めていく・・・。
 
 
 
”春夏秋冬”を意味するフォー・シーズンズは、これから売り出そうとするバンドメンバーが、たまたま目にしたネオンサインの文字をみて、インスピレーションがわいて名付けた。
 
バンドの華やかな成功の裏に隠された知られざる苦悩や家族などのドラマや、メンバー間に生じた亀裂などを描いていて、単なるサクセス・ストーリーではない。
 
 
 

出演はジョン・ロイド・ヤング、ビンセント・ピアッツァ、クリストファー・ウォーケンなど。
フランキー・ヴァりを演じるジョン・ロイド・ヤング(写真)の高音、ウラ声のうまさは、映画の中でも聴衆を引きつけていた。ロバート・デ・ニーロの若い時に何となく似ている。ほかのメンバーの一人は、トム・クルーズにも似ていた。
 
1990年に「ロックの殿堂」入りを果たし、20数年ぶりに4人が再会するシーンがある。それぞれが年輪を重ねて、過去にしこりがあったが、握手を交わすシーンが印象的だ。
 
フォー・シーズンズといっても、日本では、それほどの知名度はなかったが、アメリカの60年代では人気が高かったようだ。バンド名は知らなくても、この映画でもハイライトシーンで歌われる「君の瞳に恋してる (Can't Take My Eyes Off You )」を聴けば「あの曲か」とわかるし、「シェリ」も聴いたことがある、という人は多いだろう。
 
恋のヤセがまん(Big Girls Don't Cry)」もなかなかいい。”大人の女は泣かない”というセリフがあるが、最後には、大人の女も泣くというオチがあったような。
 
  
ラスト・シーンで、クレジットが流れるが、バックで大勢で踊るダンス、ミュージカル・シーンは圧巻だ。クリストファー・ウォーケンは「へアスプレー」でも得意の踊りを披露していたが、ラストでも大勢と踊っていた。
 
特別映像があったので追加。
 
「シェーリー、シェーリー♪」
 
 
御年84歳!クリント・イーストウッドだが、ジャズに対する造詣が深いことでも知られ、ジャズの巨匠であるチャーリー・パーカーを題材とした「バード」を監督しているほか「ミスティック・リバー」「ミリオンダラー・ベイビー」「父親たちの星条旗」では、音楽担当のクレジットにもその名を連ねている。
 
この映画の中で、イーストウッドの若かりし頃の西部劇「ローハイド」のワンシーンが、テレビ画面で登場していたのはファンサービスか(笑)。
 
 
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