「ウオール街」予告編
オリバー・ストーン監督の「ウオール街」 (1987)は、当時経済大国アメリカがマネーゲームが盛んなころのウオールストリートの投資家、証券会社などの裏側を鋭くえぐって、主演のマイケル・ダグラスは、アカデミー賞主演男優賞を獲得した。
ストーン監督は、22年ぶりに自身の映画の再映画化作品「ウオール・ストリート」がまもなく公開される。
新作では、ゴードン・ゲッコーを演じたマイケル・ダグラスが、刑務所から出所してからのその後も描かれ、ダグラスが再び登場する。
バドはゲッコーのやり口を徹底的に研究し、実績をあげていき期待に応えた。
バドが流したインサイダー情報を利用した取引は違法行為だが、莫大な報酬を手に入れたバドは成功の甘い香りに酔っていた。ゲッコーの家で行なわれたパーティーで、バドはインテリア・デザイナーのダリアン(ダリル・ハンナ)と知り合い恋におちた。
実はゲッコーが彼女のパトロンだったが、彼は2人を結びつけ同棲させた。バドは豪華なマンションに2人の愛の巣を築いた。ゲッコーはブルースター航空を乗っ取るべく組合員を懐柔しようとしたが、バドの父は拒否、父子で激しく喧嘩した。
ゲッコーの狙いは、バドをかいらい社長として送り込み、会社を解体し、合併会社に買いとらせようというもので、会社を再建するつもりなど毛頭なかった。バドはやっと自分がゲッコーに利用されていることに気がついた時、父が心臓発作で倒れた(HPより)。
ゲッコーは、いう。
「お金がすべてだ。ほかはクズだ。言葉は悪いかもしれないが、”欲”(Greed)は善だ。欲こそ、”アメリカ株式会社”を立て直す鍵だ。」 と強欲で、悪の根源のような人物。アメリカが、経済大国に陰りが出てきたころ、ゲッコーのような投資家が、マネーゲームのなかに飛び込んできたのだった。
ゲッコーは、バドに対して「年収40万ドル(当時の換算で4,500万円)で、ファーストクラスなんていう(ちっぽけな)生活はやめておけ。自家用ジェット機だ。毎日、数千万ドルを動かし、時間刻みの生活だ」という。
バドも、ゲッコーのような人物を目指そうとして、正直に堅実に働く父親と激しく対立するが、ゲッコーに利用されていることがわかり、父親と和解する。
しかし、バドはすでに証券取引委員会による株取引の調査を受け、インサイダー取引の罪で逮捕されてしまう。仮出所したバドを呼びだしたゲッコーは彼を殴りつけた。
だが、その時に怒りにまかせて話した言葉をバドはテープに録音していた。それはゲッコーがインサイダー取引で逮捕されるに充分な証拠だった・・・。
映画の内容はそれほど古くはないが、携帯電話が、まだトランシーバーのように大型で、証券ディーラーのパソコン・モニターは、CRT(ブラウン管)だ。製品の進化のスピードを感じる。
監督作品:
- プラトーン Platoon(1986) 兼脚本
- サルバドル/遥かなる日々 Salvador (1986) 兼製作、脚本
- ウォール街 Wall Street (1987) 兼脚本
- 7月4日に生まれて Born on the Fourth of July (1989) 兼製作、脚本
- 天と地 Heaven & Earth (1993) 兼製作、脚本
- ナチュラル・ボーン・キラーズ Natural Born Killers (1994) 兼脚本
- ニクソン Nixon (1995) 兼製作、脚本
- Uターン U Turn (1997)
- エニイ・ギブン・サンデー Any Given Sunday (1999) 兼製作総指揮、脚本
- コマンダンテ Comandante (2003) 兼製作、インタビューアとして出演
- アレキサンダー Alexander (2004) 兼製作、脚本
- ワールド・トレード・センターWorld Trade Center (2006) 兼製作
- ブッシュ W. (2008) 兼製作
- ウォール・ストリート Wall Street: Money Never Sleeps (2010)
- 国境の南 (ドキュメンタリー) South of Border. (2009) 102分