「ビリオンズ」(シーズン1、全12話)を見る。「司法 vs ヘッジファンド」の重厚なドラマで、汚い手を使って儲けたビリオネア(億万長者)を、吊るし上げようというドラマ映画。米国ドラマでは、大統領選の虚々実々を描いた「ハウス・オブ・カード」に匹敵するほどの面白さ。
検察官のチャールズ「チャック」ローズ(ポール・ジアマッティ)がインサイダー取引を追って、大物のアックス・キャピタルのボス、ボビー・アクセルロッド(ダミアン・ルイス)を追い詰めようとしていくが、あの手この手も通用せず、結局敗北してしまう。
このドラマの設定で面白いのは、検察官のチャールズの妻で精神科医のウェンディー(マギー・シフ)が、検察官がターゲットにしているボビー・アクセルロッドのセラピスト兼相談役のような重職についていること。
ウェンディーは、ボビーに関する情報は、絶対に検察官である夫チャールズには漏らさないと決めている。忠誠心と口の硬さは本物。
チャールズが、ボビーの会社にスパイを送り込んで情報を得ていたのだが、その情報がウェンディーによるものと思い込んだボビーは、激しく妻を叱責するが、ウェンディーは、チャールズとの会話の録音テープをボビーに聞かせて、ウェンディーがスパイでないことがはっきりする。スパイは掃除係の男だった。
会社内に盗聴マイクが隠されているという情報(実はガセネタ)があり、すべての壁がはがされるなど大掛かりな徹底調査が行われるが、徒労に終わる(そこまでやるかという凄まじさ)。
ボビーは、裏切っていなかったウェンディーに詫びるとともに、ウェンディーの退職に際して金額を上乗せして500万ドル(5億円)をウェンディーに振り込んだ。
一方、チャックとウェンディーは、常に口論、争いが絶えず、チャックはついに家から追い出されてしまう。ウェンディーには裏の顔があり、SM女王という秘密の顔もあった!
チャックは、ボビー追求の担当から外れても、個人的にはボビーを刑務所に送り込むことに執念を燃やしていた。出戻りの新しい担当検事がボビー案件を担当することになった。
・・・
着任早々手柄を立てる新検事
出戻りの新検事が、着任早々、手柄を立てることがあり、チャックの主要補佐のブライアン・コナーティー(トビー・レナード・ムーア)は、手柄の裏にチャックのお膳立てか何かあったのではと勘ぐる。
ブライアン
ブライアンは、下からの叩き上げの検事で、チャックの後釜を狙っていた。そんなブライアンに新検事は「自分も、自身のネットワークで掴んだ成果だ」と強調する。
新検事がいちど検事を外されたことを恋しかったと勘違いしたブライアンだったが、「ハンバーガーが食べたかった」という食い違いだった。「たかがハンバーガーされどハンバーガー」といったシーンで面白い。
なんといっても検察のチャールズとボビーの一騎打ちのやり取りが凄まじい。
シーズン1では、ボブの勝利と言える。
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