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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「レインメーカー」(原題:The Rainmaker、1997)を見た。マット・デイモン主演。

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レインメーカー」(原題:The Rainmaker、1997)を見た。Netflixにて。監督・脚本・製作総指揮は「ゴッドファーザー」のフランシス・F・コッポラ。原作はベストセラー作家ジョン・グリシャムの「原告側弁護人」。製作陣にはマイケル・ダグラスも名を連ねる。音楽は「大脱走」などのエルマー・バーンスタイン

タイトルの「レインメーカー」の意味は?「金を雨に例えて、雨が降るように大金を稼ぐ弁護士」のこと。

主演は若き弁護士にマット・デイモン。共演は「脱出」「オデッサ・ファイル」のジョン・ヴォイト、「ナインハーフ」のミッキー・ローク、「ジョーズ」のロイ・シャイダー、「ローズ家の戦争」「ツインズ」のダニー・デヴィート、「ロミオ&ジュリエット」のクレア・デーンズ、「ミニヴァー夫人」「ある日どこかで」の老女優テレサ・ライトほか。f:id:fpd:20200304165658j:plain

大手保険会社が、高額で弁護士を雇い保険加入者の保険請求をことごとく拒否してきた実態が新米弁護士によって裁判で暴かれるが・・・。 

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弁護士志望の青年ルーディ・ベイラー(マット・デイモン)は苦労の末、悪徳弁護士のブルーザー・ストーン(ミッキー・ローク)に雇われた。

相棒のデック(ダニー・デヴィート)は、病院に通いつめて交通事故の被害者から委任状をとりつけるという強引なやり口など、法律の実態をルーディに教える。

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彼の初仕事は、白血病の息子ダニー・レイ(ジョニー・ウィットワース)に対し、支払いを拒否している悪徳保険会社グレート・ベネフィット社をその母ドット・ブラック(メアリー・ケイ・プレイス)を原告に据えて訴えること。

司法試験に合格したルーディだが、その矢先、雇い主のブルーザーは悪行が摘発されて雲隠れ。デックはルーディに独立しようと持ちかけ、ふたりは小さい事務所を構えた。

そんな折り、ダニーは白血病で世を去った。訴訟棄却の審問会の日。ルーディは会社側の弁護士、老練なドラモンド(ジョン・ヴォイト)の立ち会いで宣誓し、晴れて弁護士になる。

示談を狙う会社側だが、人権派のタイロン・キプラー(ダニー・グローヴァー)が担当判事となり、事態は好転、裁判が始まる。だが初めての法廷だけにルーディは苦戦。そんな彼を支えるのは頼りになるデックと、夫の暴力を耐え忍ぶケリー・ライカー(クレア・デーンズ)の存在だった。

ケリーはルーディの説得で離婚を決意、彼女の夫はふたりを襲うが逆に倒され、とどめをさしたケリーは拘留される。裁判は佳境に入る。

デックは会社が隠していた証人のジャッキー・レマンジック(ヴァージニア・マドセン)を探し出し、会社の支払い拒否の実態を明るみにするが、ドラモンドの逆襲で振り出しに。

だが、最後に社長でCEOのキリー(ロイ・シャイダー)が証人席に呼び立てられた時、デックが雲隠れ中のブルーザーから仕入れた作戦が効を奏して、ルーディらは形勢逆転。

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陪審員は会社に有罪と多額の賠償金の支払いを宣告した。しかし、結局、会社は直後に破産申告、賠償金は支払われなかったが、裁判には勝ったのだ。

ルーディは司法関係の教育者になろうと進路変更を決め、正当防衛が認められて釈放されたケリーと新たな人生を迎えるのだった。

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悪徳弁護士、悪徳企業、殴る蹴るで妻に傷を負わせる暴力夫などが登場する。

20年以上前の映画だが、アメリカの訴訟社会の一端を垣間見せる。悪徳保険会社では、顧客からの請求に対して、社内では、いかに支払いを拒否するかのマニュアルまである。申請に対して、拒否の割合が9割にも上るのは驚き。↑上の写真は1995年の1年間の申請件数「11,462」に対して拒否件数が「9,141」という数字を示す。

臓器移植も保険で適用できないことから死に至った映像も裁判で映し出させる。保険適用申請を出しても、適用外と返信があるだけで、その文面も最後には馬鹿呼ばわりする卑劣さ。