1970年前後は、オーディオ関連機器では、レコードはアナログのLP、EPが主流だった。あのアナログ針がレコード盤に落ちて、ざわざわという音のアナログ的感覚は、
捨てがたいですね。レコード針のメーカーもほとんどなくなった。
それ以前のレコード同等のサイズで格段に長時間再生できるので、LP (long play) と呼ばれた。これ以降、従来のシェラック製78回転盤は(主に日本で)SP (standard play) と呼ばれるようになった。
LPと同じ材質・音溝で、RCAビクター社が1949年に発売したのが、直径17cmで収録時間5分のEP(extended play)。オートチェンジャーで1曲ずつ連続演奏する用途が想定された。中心穴の径が大きく、ドーナツを想起させるため、ドーナツ盤とも呼ばれた。
LP・EPレコードは、音質や収録時間では大きな進歩を遂げたものの、この方式は埃や振動に影響されやすく、メディアの再生回数が重なると、音溝の磨耗により高域が減衰していく問題があった。
そのため、1980年代に入ってからは、扱いやすく消耗しにくいコンパクトディスク (CD) の開発・普及により、一般向け市場ではメディア、ハードとも著しく衰退した。
最近、新聞広告を見ていたら、LPやEPをCDに変換できますよというマルチプレヤ―の紹介があった。昔から、マルチプレヤ―で、CD、カセット、LPなどを再生できるオディオ・システムはあったが。
映画の宣伝文句ではないが、「母さん、あの麦わら帽子、じゃなかった、あんなにたくさんあった僕のLPはどうしたんでしょうね」だ(爆)。みんな処分してしまって、風と共に去ってしまったようだ。
1970年代当時は、オーディオといえば、サンスイ、トリオ(ケンウッド)、パイオニアが御三家と言われた。サンスイがやや高級感があったようだ。その前は、オープンリール・デッキで、ナカミチ、ティアックといったブランドもあった。車用では、まだ、8トラック・カートリッジと呼ばれる方式が主流だった。
1980年代半ばになると、CD全盛を迎えた。オ―ディオでは、DATなどもあったが、テープは廃れた。
いまは、CDも売れなくなったという。
(iTunesなどは、使い方知りません。泣)。