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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

00年代(75)「ミスティック・リバー」(2003)

クリント・イーストウッドが監督した「ミスティック・リバー」(2003)は、3人の主演男優の内面の演技に圧倒された重厚な映画でした。

 

2004年1月28日に、品川プリンスホテル内にある「品川プリンスシネマ」という、ちょっとデラックスな劇場で見ました。クッションのある高級外車の椅子のような席で、確か2,500円でした。たまには、ゆったりといいですね(笑)。

 

人気作家デニス・ルヘインの傑作ミステリー小説を、「許されざる者」「ブラッド・ワーク」のクリント・イーストウッド監督が映画化した重厚なミステリー・ドラマ。

 

かつての幼馴染みが、ある殺人事件をきっかけに25年ぶりに再会、事件の真相究明とともに、深い哀しみを秘めた3人それぞれの人生が少しずつ明らかになっていく・・・。

 

ジミー、ショーン、デイブの3人は少年時代、決して仲が良いわけではなかったがよく一緒に遊んでいた。ある日、いつものように3人が路上で遊んでいたところ、突然見ず知らずの大人たちが現われ、デイブを車で連れ去っていってしまう。

 

ジミーとショーンの2人は、それをなすすべなく見送ることしか出来なかった。
数日後、デイブは無事保護され、町の人々は喜びに沸くが、彼がどんな目にあったのかを敢えて口にする者はいない。それ以来3人が会うこともなくなった。

 

それから25年後。
ある日、ジミーの19歳になる娘が死体で発見される。殺人課の刑事となったショーンは
この事件を担当することになる。一方、ジミーは犯人への激しい怒りを募らせる。
やがて、捜査線上にはデイブが浮かび上がってくるのだった・・・。

 

少年時代に受けた性的暴行のトラウマ、その後の人生の心象風景などが、
あぶりだされていく様子が、かなり重く描かれていく。音楽も重厚。

 

主演の3人、ショーン・ペンティム・ロビンスケヴィン・ベーコンをはじめキャスト全員の演技のぶつかり合いが素晴らしいです。アカデミー賞では、ショーン・ペンが主演男優賞を、ティム・ロビンス助演男優賞をそれぞれ獲得しました。

 

とくにショーン・ペンの演技(アカデミー賞主演男優賞)が際立っていました。
この人は、うまいですね。かつては、マドンナのダンナ(その後離婚)といわれた時期もありましたが、演技派として「ザ・インタープリター」などでも注目されています。
ティム・ロビンスケヴィン・ベーコンなどの男優だけでなく、ローラ・リニーマーシャ・ゲイ・ハーデンなどの女優陣もすばらしかったです。

 

イーストウッドの渾身の作品の1本と言えます。

 



☆☆☆