↑「黄昏」の一シーン 「(どうしたの、急に!)」って言ったかどうか(笑)
ヘンリー・フォンダとキャサリン・ヘプバーンの長年連れ添った夫婦役(ふたりがそろってアカデミー賞
主演男・女優賞受賞)を見ていると、実の夫婦ではないかと思われるほど、息もぴったりで、味
わい深い映画でした。人生の年輪というものを感じさせます。
キャサリン・ヘプバーンは、この時点で、さかのぼること50年前の「勝利の朝」(1933)でアカデミー
賞主演女優賞を獲得して以来、歴代最高の4度目ということになります。半世紀以上もトップ女優の
地位にいたことに、まず驚きます。ヘプバーンの映画では、「招かれざる客」「旅情」「アフリカの
女王」とともに、味わいのある映画だと考えています。
また、名優、ヘンリー・フォンダは「荒野の決闘」「怒りの葡萄」「怒れる12人の男」などで主演して
いますが、アカデミー賞の受賞が初めてというのも、逆に驚きでした。ヘンリー・フォンダにとって
は、最後の映画出演で、逆転満塁ホームランというようなものでしょうか。そういえば、ポール・
ニューマンも、アカデミー賞に長い間縁がなく、「ハスラー2」(1986)でようやく受賞していました。
「黄昏」(原題:On Golden Pond,、1981)は、 人生の最終章を迎えた老夫婦が、ある美しい池の
ほとりに居を構え隠棲生活を始めます。夫婦の娘役に、ヘンリー・フォンダの実の娘であるジェーン・
フォンダが共演しており、実生活では、それまでの確執などが噂されていたのが、この映画のとおり、
親子で理解し合えたというのが、印象に残ります。
黄金の湖というオリジナルのタイトルのとおり、紅葉とのどかな湖の美しい風景が鮮烈に蘇ります。
これを見るだけでも一見の価値がありました。老いと死、親子の関係など、日常的なことをおおげさ
にでなく、淡々と描いていて、しかもじわーと迫ってくるところに、俳優の演技というものの
すごさを感じました。隠居生活というものを、こんな形で静かにゆったりと暮らせたらとも感じま
した(笑)。
のどかな、どこか外国の景色のいいところで、静かに晩年をすごすのも悪くない(爆)・・・
と思いました。
☆☆☆☆
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:
ついでにクリック・ポン♪。
https://movie.blogmura.com/movie_japanese/
https://movie.blogmura.com/movie_foreign/