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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ウォルター少年と、夏の休日」(1999)。

ウォルター少年と、夏の休日」(原題:Secondhand Lions、2003、日本公開2004年)は、「ビッグ・フィッシュ」を思わせるような、大人の夢物語、ファンタジーのような映画だった。
 
内容は、どちらかといえば単純。変わり者で頑固な年配の兄弟(マイケル・ケインロバート・デュバル)が、大金でも隠しているのではないかと、親戚、縁者と名乗るものが次々現れるが、ことごとく、銃で威嚇されたりして、近付けない状態だった。

そこへ、一人の親戚の子供(ウォルター少年=ハーレイ・ジョエル・オスメント)が母親の入れ知恵で、一度も会ったことにない叔父たちを訪ねてきたが・・・。

この母親というのが、浮き草のような生活を送っており、ダイビング・スクールに行くといっていなくなってしまう。その前に、少年に「伯父たちは大金持ちという噂だから、必ずお金のありかをつきとめるのよ」と言い残したのだった。

伯父たちは、少年の母親の魂胆を見抜いていることから、最初はウォルターにつらく当たる。しかし、その年の夏の日々、少年が伯父たちに接することで学び、変わっていく姿がが描かれる。
 
ふたりの叔父が、頑固だが、憎めないお爺さん役を演じている。

屈強で冒険心に富むハブと、優柔不断な優男のガース。四十年も故郷には帰らず、海外で何かをしていたらしいことは想像がつく。二人には、色んな噂が飛び交っていて、その謎がガース伯父の話によって次第に露わになっていく。
会話の間に、大活劇の回想シーンに切り替わるなど、突然大スペクタクルの様相になる。そこでの信じがたい武勇談の数々。本当なのか、作り事なのか。

マイケル・ケインとロバート・デュバルという2大名優が見ものである。

年輪を重ねた分の味わい深い演技が、光っていた。これにひけをとらないのが、ハーレー・ジョエル・オスメント。「A.I.」で、彼が見せた成長物語と、オーバーラップしてくる。
 
このほか、ジョッシュ・ルーカス(「ポセイドン」)も、出演している。
2004年に公開された映画の中では、目立たない1作だが、印象深い感動的な映画だった。

☆☆☆☆