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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

【コーヒーブレイク】健康診断の結果:「沈黙の〇〇」(戦艦でなく臓器)は?eGFRって知ってた?。

  

沈黙の戦艦」はティーブン・セガールの”沈黙”シリーズの映画だが、「沈黙の臓器」と言われるのが「腎臓」だ。高齢者の最大の関心事は、今やお金ではなく「健康」だ。今更、年金額がどうのこうのと言っても遅いのだ(笑)。

健康の中でも、意外と医者も教えてくれないのが腎臓だということがわかってきた。なぜなら、腎臓に対応した薬がないからだ。

ところが「肝心(腎)」というくらい腎臓は重要で、おろそかにすると、行きつく先は「人工透析」というから恐ろしい。

腎臓の働き」には血圧の調整のほか、赤血球再生に必要なエリスロボエチン(erythropoietin; 略称: EPO)産生、尿の生成、老廃物の排出などがある。

EPOは、血液中のエリスロポエチン濃度は、貧血、多血症などの鑑別診断に用いられる。EPOが不足すると腎性貧血に陥る。

「腎臓機能が正常かどうか」は市の定期健診などの検査値で一発でわかるという。
ことしの2月29日に毎年恒例の市の特定検診を受けたが、その中で、血圧やBMI体脂肪率)等には目を通していたが、腎臓機能の数値を示す「eGFR=推算糸球体濾過量」はなんのことかが最近わかった。

eGFRの基準値は、多くの病院などで「60.0以上」がこれまで正常値とされてきた。仮に結果が59だとすると、まずまずなどと安心して、食生活などをおろそかにしてしまうことから、近年は基準値が「90.0以上」という新しい指標に設定する病院も増えているという。精度も高くなっているという。

1分間にどれだけ尿が出来しているかの検査である。腎臓がザル状態なら、すべてが老廃物として落ちてしまい、おしっこ(ろ過装置のようなもので、残った水分)を作れなくなってしまう。老廃物として残ったものは尿毒と呼ばれ、命(心臓)から遠くの場所(足などのむくみ)にたまる。

加齢とともに老廃物が溜まる(水が外に出ないで足にたまるなど…むくみ)ことから数値は下がるようだ。

eGFRの数値はチェックしておいたほうがいいかもしれない。

<eGFRの値と慢性腎臓病のステージ>
ステージ1(eGFR 90以上):腎臓機能は正常だが、タンパク尿などがある。
ステージ2(89~60):まだ無自覚の人が多い。高血圧などで悪化の恐れ
ステージ3(59~30):むくみなどの症状が出る。適切な治療が必要。
ステージ4(29~15):厳しい食事療法が必要。
ステージ5(15未満):人工透析開始

・・・
身内、知り合いなどに人工透析に関わった人がいると、その大変さがわかる。人工透析にだけはなりたくないというのが多くの人の考え。

人工透析」は、障がい者等級1級で、病院に週3回通い、おいしいものを食べるのは厳禁カリウムもダメで、このなかにはバナナ、メロン、キウイ、枝豆、トウモロコシホウレンソウなども含まれる。

透析費用は年間400万~500万円かかる。ただし、自己負担はなし。全額国の負担になるからと言って「やったぁ!」と喜ぶ人はいない。旅行にも行けなくなり、食事制限が厳しくなり、ほとんど延命治療だけとなる。

ちなみに、「eGFR」の今年2月末の健診結果は「74.6」だった。これを過去の数字と比べると、2017年は「87.5」、2019年は「80.3」2022年は「74.9」と、見事に?減少している。だんだん数字が落ちているなと分かっただけでもよかった。

まだまだ「おいしいものは食べられそうだ」(笑)が、高血圧の恐れどころか基準値(130未満)を超える高さだったので要注意だ。

 

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映画「すずめの戸締まり」(新海誠監督、2022)を見る。扉の向こうは…。

新海誠監督の「すずめの戸締まり」(2022)を見る。第46回日本アカデミー賞ではアニメーション作品賞を受賞し、第96回アカデミー賞長編アニメ映画賞の出品作となった。

日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる”扉”を閉めていく少女・岩戸鈴芽(すずめ)の解放と成長を描く物語。日本の神話とかギリシャ神話にヒントを得ているとか言われるが正直よくわからない(笑)。

特に年齢が17歳の主人公は、大人と子供の境界線に置かれているティーンエイジャーであり、旅を通して、心の問題などを乗り越え、再出発するというヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)の要素もあるといわれる。

また、後ろ戸に案内するダイジン(大尽)は、時折、悪意のようなものを垣間見せる。終盤では岩戸鈴芽(すずめ)と叔母の岩戸環(たまき)の心に溜(た)まっていた澱(よど)み、具体的には、震災で母親を喪った鈴芽と、彼女を育てるために人生を犠牲にしたという環の感情を爆発させるのだ。ただ本音でぶつかり合うことで理解も深まっていった。

旅路を通して、鈴芽が様々な人々と触れ合うことで、そのようなドロドロとした澱(よど)みを心に抱えていても良いという結論を出してくれていると考えられる。

劇中、ドライブ中に流れる音楽は1970年代中心の曲で懐かしい。「ルージュの伝言」(荒井由実(現:松任谷由実)の1975年のシングル)「夢の中へ」(井上陽水の1973年のシングル)など。

また、環と鈴芽がケンカをした後は、そのものズバリ「けんかをやめて」(河合奈保子の1982年のシングル)を流したため「うるさいっちゃ」と環に怒られていた(笑)。

方言に関して、九州弁(宮崎弁)などが使われている中、すずめの叔母が「なして?」(「どうして?」の東北弁)などと話していたのは伏線で、東日本大震災を経験した東北人だった。

<あらすじ>
九州の静かな町で暮らす17歳の少女・岩戸鈴芽(いわとすずめ、原菜乃華)は自転車で登校中に長髪の美しい青年・宗像草太(むなかたそうた、松村北斗)とすれ違う。

青年は「廃墟のようなところにある扉を探してるが知っているか」と鈴芽に聞いてきた。
場所を教えて学校に行こうとしたが、場所が違っていないか心配になり、草太の後を追って迷い込んだ山中の廃墟に向かった。

草太を追っていった先にあったのは、廃墟に取り残された白い扉だった。扉に手を伸ばして、向こう側を覗いてみたら、“すべての時間が溶け合ったような”空が広がっていた。
すずめが何度も夢に見てきた景色で、それは死者が行くという常世(とくよ=死後の世界)の世界だった。

すずめがその扉の前に刺さっていた「石」を抜くと、石は猫の姿になって逃げていった。しかしその石は地震の元凶である「ミミズ」を抑えていたのだ。

地震を止めるためにはもう一度要石(かなめいし)を刺す必要があった。しかし、もともと要石であった猫「ダイジン」は、閉じ師である草太の魂を椅子に閉じ込め、船に乗って逃げ出してしまう。

その椅子はすずめが幼い頃に使っていた、脚が1本欠けた小さな椅子だった…。
すずめと草太(が乗り移った椅子)は、ダイジンを追いかけて船で愛媛県の西にある八幡港に到着。ダイジンは白いひげが昔の大臣みたいだとSNSで人気になり、すずめたちはその足跡を追う。

途中、すずめと同い年の女子高生・海部千果(花瀬琴音)と仲良くなり、宿に泊めてもらえることになった。しかしここでも扉が開いていた。

赤黒い煙を頼りに山奥に進むと、廃墟になった学校の玄関口からミミズが噴き出していた。椅子の姿になった草太に代わって、鈴芽が鍵を差し込んで後ろ戸を閉じる。

その後、テレビで明石海峡大橋を歩くダイジンの姿を発見したすずめたちは、千果と別れてダイジンがいると思われる神戸を目指した。

すずめがヒッチハイクをしていると、松山から神戸へ帰る途中の二ノ宮ルミ(伊藤沙莉)さんという女性が車に乗せてくれた。

こうして、関西から、東京と、日本列島を巻き込んでいくすずめの”戸締まりの旅”。旅先での出会いに助けられながら辿りついたその場所ですずめを待っていたのは、忘れられてしまったある真実だった。

・・・
椅子になってから、徐々に意識がある時間が短くなっていた草太は、自分が要石(かなめいし)になる運命だったことを悟る。椅子の姿に変えられた時、要石の役割も引き継いでいたのだ。

要石(かなめいし)とか、脚が3本の黄色い椅子、猫のダイジン、常世(とこよ=死後の世界)、大きなミミズなどが様々なメタファーになっていることを理解しないとわかりにくい。椅子はスズメが小さいころ母が作ってくれた椅子であり、椅子を通して、母の記憶をたどっていた。

<キャスト>
岩戸鈴芽(すずめ):原菜乃華
宗像草太:松村北斗
岩戸環(たまき):深津絵里
岡部稔:染谷将太
二ノ宮ルミ:伊藤沙莉
海部千果:花瀬琴音
岩戸椿芽:花澤香菜
芹澤朋也:神木隆之介
宗像羊朗:松本白鸚

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映画「恋する惑星」(原題:重慶森林、1994、香港)はスタイリッシュな映像と挿入曲が出色。

  

恋する惑星」(原題:重慶森林、1994、香港)を見る。ウォン・カーウァイ王家衛)監督が本作のプロデューサーでもある盟友ジェフ・ラウと1992年に設立した製作会社ジェットトーン(澤東)の劇場公開第1作。

日本ではまだ有名ではなかったウォン・カーウァイ金城武フェイ・ウォンの名を一躍有名にした作品。トニー・レオンは、中華圏を代表する映画賞である台湾映画賞「金馬奨」で主演男優賞を受賞した。

ボーイッシュ・ヘアスタイルのフェイハンバーガー店のバイト仕事を音楽を聴き、踊りながら注文を受けたりというのがコミカルで面白い。

スタイリッシュな映像と挿入曲がいい。挿入曲では、繰り返し流れる「夢のカリフォルニア」(1965、ママス&パパス)は懐かしい曲。

ほかでは「Things in Life」(1972、デニス・ブラウン)映画「マディソン郡の橋」でも使われた「縁は異なもの」(1959、ダイナ・ワシントン)「夢中人」(1992、英バンド・クランベリーズ「ドリームス」のカバー曲、フェイ・ウォン自身が歌う)が印象的。

舞台となった九龍(ガウロン)にある雑居ビル、重慶大厦(チョンキンマンション)や中環(ツォンワン=セントラル)の名物エスカレーター(中環至半山自動扶梯=ミッドレベル・エスカレーター)周辺は日本人観光客の人気スポットになった。このエスカレーターは全長800メートルで片道20分もかかるという。

ちなみに日本の最長エスカレーターは、香川県丸亀市の遊園地にあるエスカレーター「マジックストロー」で96m。

・・・
<ストーリー>
エイプリルフールに失恋した刑事223号(モウ、金城武)は、自身の誕生日までパイナップルの缶詰を買い続ける日々を送っていた。

 

デートの相手を探すため片っ端から電話をかけまくるモウ。小学校4年の時に席が隣だったというと相手から即、電話を切られる。ハンバーガー店長は、失恋男が来るたびに、店のフェイを誘いなと助言する。

ある日、その夜会った女に恋しようと決意したモウは、訪れたバーで金髪にサングラスの女(ブリジット・リン)と出会う。この金髪女は逃亡中のドラッグ・ディーラーの女だった。

 

一方、ハンバーガー・ショップ店で働くフェイ(フェイ・ウォン)は、店主から1通の手紙を託される。それは、店の常連である刑事633号(トニー・レオン)へ向けた、彼の元恋人のスチュワーデス(現CA、チャウ・カーリン)からのものだった。

ミッドレベルズエスカレーター脇のアパートに住む刑事633号に密かな恋心を抱いていたフェイは、手紙に同封された鍵を使って彼の部屋に忍び込む。

 

・・・
ロマ・コメだが、べたべたがなくさらりと描かれているのがいい。ドラッグ・ディーラーの金髪女が、ドラッグを隠す場所が靴底に隠し縫い付けたり、ありとあらゆるところに隠すシーンがすごい。

また、店長(フェイの親戚)が、失恋した警察官に、何度もフェイをデートに誘えと「アドバイス」する可笑しさ。

刑事633号がやってきてフェイと二人きりにさせるために、店長以下、全員がどこかに消えてしまうというのも笑わせる。

もう一度見てみたくなるような映画だった。

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映画「ノストラダムスの大予言」(1974)を再見。”封印映画”DVDで。

ノストラダムスの大予言」(1974)はいまではDVD化もされずに一般的にはほとんど見ることができない。劇場公開時に見ているが、その後は埋もれた幻の作品(「封印映画」)となっている。

そんなわけで、もう見ることはない思っていた作品だが「画質に問題はあるが(映画&ドラマ「HERO」の田中要次のセリフではないが)”あるよ”」と知らせてきたのが、四丁目のギドラさんだった!

   

誕生日祝いにリクエストしたところ、さっそく送ってもらい、数十年ぶりに見ることができた。

この映画は、SFのジャンルに分類されるが、日本の近年の地震・災害、政治家の傲慢さと愚かさ、公害など地球環境破壊などに直面する人類に警告を与えている。

映画の最後に「これは虚構の世界である。しかし単なる想像の世界ではない。こうあってはならないと願うものである」という字幕がでる。

出演は、時代ごとに1人3役を演じる丹波哲郎、その娘に由美かおる。そのほか、黒沢年男司葉子山村聰ほか。「同棲時代-今日子と次郎-」「しなの川」などで当時人気絶頂だった由美かおるが抜群のプロポーションと愛らしい風貌を見せている。

・・・
<ストーリー>
東京の街中にある西山環境研究所。所長の西山良玄(丹波哲郎)は今日も若い所員たちを指揮して、大気汚染の分析にとりくんでいる。

現在のまま自然破壊や大気汚染が進めば、異常気象の原因ともなり、早魃や冷害、洪水を招き人口増加に伴う深刻な食糧危機となる。

そして地球破滅、人類滅亡の日はノストラダムスの予言通り、確実に近い将来現実のものとなる。良玄は学者の立場から精力的にそのことを訴え続けるが、公害摘発の態度に対する企業からの報復、妨害も行なわれた。

そんな時、西山良玄の元へ夢の島での異変が伝えられた。
現場ではゴミの中に巨大なナメクジが大量発生していたのだ。同行したカメラマンの中川明(黒沢年男)は西山の一人娘まり子(由美かおる)と恋仲だったが、不安定な世情のせいか結婚をためらっていた。

 

だが中川の故郷で赤潮が発生、絶望した網元の父が入水自殺した哀しさを隠すために中川とまり子は初めて結ばれた。

消息を絶った調査隊を追ってニューギニア奥地を訪れた西山たちは、突然変異を起こしたコウモリや蛭、人食い人種との戦いの末に隊員たちと出会うが、彼らは既に放射能によって変わり果てた姿となっていた。

世界各地では異常気象や異常事態がなおも続く。エジプトには雪が降り、南洋は氷河と化し、銀座では奇怪な植物が発生。

航空機爆破によってオゾン層は破壊され、降り注ぐ紫外線が人を森を焼き尽くす。若者は自殺への道をひた走り、逃げ場の無い人々には容赦ない自然の猛威とそれに伴う人災が降り掛かっていく。

混乱と暴動の続く中、西山と中川が見上げた空には、破滅の都市・東京を不気味に映し出した蜃気楼が浮かび上がっていたのだ…。また、若者の中には、厭世主義からか、バイクで海に飛び込む者たちも現れた。

・・・
映画のラストで、環境研究所所長・西山(丹波哲郎)が、国会の会議で環境問題への対応を力説し、総理大臣(山村聰)が答弁する形で終わる。

西山:「総理。政治とは何でしょう。人間を人間として生存させる責任です。いまや人間の生存が壊滅に向かって転がり落ちているのです。」

総理大臣:「政府はこう言い続けてきました。われわれを信頼して支持してください。必ずよりよい生活をお約束します。これまで高度成長を築き上げてきましたが、政治家の傲慢さと愚かさにより精神の荒廃、地球資源の破壊をもたらしてはならない。人類は文明の中でかつて滅亡した動物と同じ運命をたどってはならない。

必要なのは勇気。物質文明に終止符を打つ。さもなければ、物質文明が人間を滅亡させる。人間賛歌の歌声をあげ、真の勇気をもってこれまでの価値観を覆し、心の問題として戦い続けたい。」

総理の発言に同意した表情で西山の目に光るものがあった。
国会議事堂を背景に西山、中川、まり子が歩く。

丹波哲郎は、1974年の同じ年に「砂の器」に出演しており、合同捜査会議で、事件の経緯を説明するシーンでの”名”演説があるが「ノストラダムスの大予言」の国会での会議のスピーチも、丹波が炸裂していた。

・・・

物語は、江戸時代・嘉永五年(1853年)の長崎の蘭学者・西山玄哲、第二次大戦中の玄学、戦後の良玄の三代に渡る視点で描かれているが、ドラマ性よりもパノラマ的な見世物を主軸とした構成となっている。

  

次から次へと描き出される地獄絵図は見る者を恐怖に陥れだけでなく、当時の世相に漂っていた終末思想をなお後押しするような苦いものであった。

【映画化の背景】
五島勉祥伝社の伊賀弘三良に「10人の預言者を扱った企画」を持ち込んだところ、伊賀がノストラダムス1本に決定。

これを受け、五島は1973年(昭和48年)に「ノストラダムスの大予言」(祥伝社)を執筆。この本は、オイルショックや公害問題の顕在化による社会不安を背景に250万部の大ベストセラーとなり、映画化されたのだった。

1999年、7の月、空から恐怖の大王が降ってくる…」は、史上最も読まれたといわれる予言書「百詩篇集」の中の有名な一説。

5月4日は「ノストラダムスの日」。1555年のこの日に、フランスの占星術師であるノストラダムスの予言集「百詩篇集」の初版が世に出た日とされている。その中には、世紀末の日本を震撼させた人類滅亡の予言も含まれていたというのが驚きだ。

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【誕生日プレゼント】レアなDVD(「ノストラダムスの大予言」ほか)がギドラさんから届く。

     

誕生日プレゼントとして「四丁目」ブログのギドラさんから、きょう四丁目限定品ノストラダムスの大予言」(1974、非売品)と香港映画で人気の1本「恋する惑星」(1994)が届きました。ギドラさん、ありがとうございます♪

     

 

■「ノストラダムスの大予言」(1974)

前年の1973年に公開されて大ヒットした「日本沈没」に続く東宝のパニック・デザスター映画。「日本沈没」ほどヒットせず、放射能による精神異常・核戦争による肉体変異…それらの描写に問題があるとして、今なおソフト化に至っていない、いわゆる「封印映画」と呼ばれている。

そんな映画でも、画質はともかくとして、四丁目コレクションに収めているギドラさんはすごい(笑)。

 

■「恋する惑星」(1994)

恋する惑星」(原題:重慶森林, Chungking Express)は、香港ニューウェイブウォン・カーウァイ監督が描く恋愛映画。
昔の彼女のことが忘れられないまま、麻薬の運び屋の金髪女性ディーラーに恋をしてみる警官223番。
警官633番に淡い恋心を抱いて、偶然手に入れた鍵で彼の部屋に忍びこむハンバーガー・ショップ店員のフェイ。出会い、すれ違い、刹那的な恋を繰り返す若者たちの群像劇。出演:トニー・レオンフェイ・ウォン、ブリジット・リン、金城武ヴァレリー・チョウ。

・・・

 

4,5年前に庭植えしたバラ(サクラガイ)が毎年咲いているが、株も大きくなった。「椿三十郎」にも登場した白いツバキも大きく咲いている。

季節はどんどん過ぎていく…。

 

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Netflixミニシリーズ「リプリー」(原題:Ripley、全8話、モノクロ)一気見終了。

Netflixで配信の「リプリー」(原題:Ripley、全8話、モノクロ)を2日間でイッキに見た。原作が「太陽がいっぱい」と同じというので、つい比較してしまうが、全く別の映画だった。それなりに深みがあり面白い。

その違いは、カラーとモノクロ、音楽の有無、俳優の年齢差、全体のプロット構成などからきているようだ。

太陽がいっぱい」で主役のトム・リプリー(当時はイタリアでは「リプレイ」と発音されていたようだが…ラストシーンではテレビ洋画劇場などでは「リプレイさん、電話ですよ」だった記憶がある)は、アラン・ドロンの天下の二枚目ぶりが水も滴(したた)り、ニーノ・ロータの音楽が最高だった。

リプリー」のトムを演じたアンドリュー・スコットはどうか。ドロンがトムを演じたときは24歳。スコットは46歳と親子ほど違うので、無理はないが、額が広くヘアスタイルなどは、成田三樹夫に近い(笑)。

 

太陽がいっぱい」では、フィリップ(モーリス・ロネ)に嫉妬したトムが、なんとかマルジュ(マリー・ラフォレ)の気を引こうとするが「リプリー」では、マージ(ダコタ・ファニング)は、初めてトムにあった時から、トムに対して信用ならない人物として、徹底して距離を置き嫌うのだ。

太陽がいっぱい」は「猿の惑星」のような映画史に残るようなどんでん返しだったがリプリー」のラストには触れないでおく(笑)。

全く別物としてみると、1960年当時のイタリアの建築物の造形美、様式美、絵画、特に様々なキリスト教に関わると思われる彫刻が登場し見どころはある。

その彫刻が、登場人物たちを見ているように描かれているが、もともとの彫刻の意味、背景がわからないので、単なる背景として素通りしてしまうのだが…。

新聞スタンドで、トムが「事件」がニュースになっていないか、たびたび新聞をまとめ買いする。その時に、スタンドに並んでいる雑誌の表紙にソフィア・ローレンが掲載されている。60年以上も女優を続けている、まさに生きたレジェンドの一人だ。

  

 

また、アパートのレコードでかけられるのはMINA(ミーナ)の音楽だった。のちにヒットした「太陽はひとりぼっち」のボーカルだ。

 

・・・
時は1960年代。職業も住所も経歴もわからない謎の男、トム・リプリーアンドリュー・スコット)。「職業は?」と聞かれた時に、経理関係、元・会計に関わっていたなどとお茶を濁している。

そんなトムの実態は、ニューヨークの片隅で、身分証明書や公証人刻印、信用状の偽造等で日銭を稼いでいる小悪党だ。

そんなトムの前に探偵が現れて「トムだね。探していた」という。ある依頼人から「大きな報酬の仕事」があるから来てほしいというものだった。

その依頼主というのが、造船会社を経営する富豪のハーバート・グリーンリーフという初老の男だった。息子ディッキー(本名はリチャード・グリーンリーフ(R.G.)、ジョニー・フリン)が画家を目指すとイタリアのリゾート地「アトラーニ」に行ったこきり戻らず、音信も途絶えがちだという。造船の後継者にしたいという目的があり、イタリアに行って、連れ戻してほしいというのだ。

トムに目が向けられたのは、ディッキーの友人たちに打診したところすべて断れてしまったといういきさつが何気なくわかり、ディッキーと顔見知り程度のトムに役目が回ってきたようだ。

旅費などの経費のほか報酬は弾むという。小銭(日銭)稼ぎで汲々としているトムは、二つ返事で引き受けることにした。

初めて乗るオリエント急行、贅沢な食事、アマルフィの海辺のリゾート地に心躍らせるが、ディッキーに、あるパーティで会ったことがあると伝えてもディッキーはほとんどトムを覚えていなかった。

トムから見ると、ディッキーは、画才もないくせに画家を自称し、作家を目指す美女マージ(ダコタ・ファニング)を恋人にし「慈善行為」とうそぶいて詐欺師の女に大金を巻き上げられてしまうような放蕩息子の典型だった。

彼の邸宅に居候するようになったリプリーは、特権階級の豪奢な生活を何の努力もせずに享受しているディッキーに対して次第に侮蔑と憎悪の感情を募らせていく。

・・・

監督のティーブン・ザイリアンの脚色は、細部まで計算した物語を描き、特に、小道具など、繰り返し見せて、観客にハラハラさせるシーンを演出している。

小道具としては、トムがディッキーに成りすまして、ホテルに宿泊するが、ベッドの下に隠したスーツケースの「R.G.」(リチャード・グリーンリーフの頭文字)を何度も映像で見せる。いつ発見されてしまうのかと見る側はハラハラする。

パスポートも「トム・リプリー」と「リチャード・グリーンリーフ」と複数を持っていてホテルなどでは使い分けているのだが、いつ発覚するか…など。

第1話の最初の1分間のシーンの後、「半年前」のシーンとなり、第5話で初めてつながっていく構成になっていく。ディッキーの友人フレディ・マイルズ(エリオット・サムナー)は、洞察力が鋭く、トムが履いている高級なフェラガモの革靴ロレックスの腕時計などがディッキーのものと見抜き「ディッキーをどうやって殺した」と直球で攻めてくるのだ。

トムが帰ってくれというと、フレディは「いったん引き上げるが、警察官を連れて帰ってくる」と帰ろうとするのだが…。

 

・・・
イタリアの光景も、醸し出す雰囲気に合わせて単調な色調となっている。映像美と複雑な筋立てで魅了する。黒と白の美学は、物語のために視覚的に印象的な背景を作り出している。

小道具がうまく使われてる。

 

 

 

イタリアでしか売られていない高給な靴、事件を見ているルーチョという名のアパートの猫、エレベーター、灰皿、時計、マフラー、カメラ、高級万年筆、ピカソの絵、ネズミ捕り機械、マージの新刊本、ナイフ、そして古い手動式タイプライター(使い古して「e」の小文字がずれる)など。

期待が大きすぎると肩透かしとなりそうだが、主人公トムの心理描写、何を考えているかわからないような負のスパイラルに陥って追い詰められていく心理的圧迫感、警察の本部長の厳しい捜査、追及する姿は、日本の捜査一課並みに鋭くうまく描かれている。

 

     

 「アイ・アム・サム」(2001)の子役も今や30歳のダコタ・ファニング

偽造パスポートなどの調達屋としてジョン・マルコヴィッチも出演している。

 

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特報!映画「太陽がいっぱい」原作のリメイク「リプリー」(原題:Ripley、全8話)がNetflixで4日から配信開始。

パトリシア・ハイスミスの小説をNetflixでドラマ化した新ミニシリーズ 「リプリー」(原題:Ripley、全8話)がNetflixできょう4日から配信開始された。やるな!Netflix!(笑)。

リプリー」といえば、映画ファンにはすぐにピンとくるが「太陽がいっぱい」(原題:Plein Soleil)の原作だった作品。原作は1955年に発表されたサイコスリラー小説。

この原作を基に映像化された作品としては「太陽がいっぱい」(1960年、原題: Plein Soleil/英題:Purple Noon、ルネ・クレマン監督)「リプリー」(1999年、原題: The Talented Mr. Ripley、アンソニー・ミンゲラ監督)「Naan」(2012年、Jeeva Shankar監督、インド)がある。

英語のWikiによると、映画「Naan(ナン)」(英題: Me)は、2012 年のインドのタミル語犯罪スリラー映画で、ジーヴァ・シャンカールが監督デビュー作として脚本・監督を務めた。(中略)この映画のプロットは、1999 年のアメリカ映画「才能あふれるミスター・リプリーThe Talented Mr. Ripley)」に大まかに基づいている。

  

Netflix版は舞台が1960年代初頭のニューヨークとフランスでモノクロ(セピア調)で時代背景が良く出ている。

【あらすじ】舞台は 1960 年代初頭。NY で暮らす貧しいペテン師トム・リプリーアンドリュー・スコット)はある富豪の男に雇われ、その放蕩息子ディッキーを連れ戻すためにイタリアへ渡ることに。依頼を引き受けたトムにとってそれは、偽り、詐欺、そして殺人に染まる複雑な人生への第一歩だった…。

・・・

太陽がいっぱい」では、トム(アラン・ドロン)がすでにイタリアにいて放蕩息子フィリップ(モーリ・ロネ)とあっているシーンから始まるが、ミニシリーズでは、息子の父親から依頼されるシーンなどから始まっている。

取り急ぎ、第1話を見た。

<ストーリー>
第1話:「見つけにくい男」

ローマ、1961年。一人の男が倒れている足のシーンが映し出される。それは死体で、帽子をかぶった男が階段を引っ張っていく。その音で、アパートの管理人の女性からか「誰か?」という声がする。男はじっと立ち止まるが、そのまま階段を引きずっていく。猫がじっと見ている。

6か月前、ニューヨーク。ラジオから流れるリズミカルな音楽。鏡の前でネクタイを締めアパートを出る男。地下鉄に乗り、ある駅で降りると「マーヴィン・カッツ医学博士」と表札のあるドアを開けるふりをして、郵便配達員のメールを手渡しで受け取る。

その郵便物の中の「支払い小切手」が入っているものと思われる郵便物だけ持ち出して、その他の郵便物は戻す。

この男、トム・リプリーアンドリュー・スコット)は、ニューヨークで生活費を稼ぐために、手段を選ばず、小さな信用詐欺を繰り返している青年だった。

小切手の差出人に電話をかけて、債券回収業者を名乗り、裁判を起こされたたくなければ「XX債券回収代行事務所」の私書箱に小切手を送れと脅すといったケチな詐欺を行っている人物だった。

ある日、酒場で酒を飲んでいると、トムを探していたという探偵が現れ、横に座る。その探偵は、海運業を営むグリーンリーフ氏の目押しを差し出し「連絡をしてほしい。報酬が支払われるらしい」という。「何をすればいい?」「内容は知らない」といったやりとり。

その後、トムは海運王ハーバート・グリーンリーフ氏(ケネス・ロナーガン)と面会。グリーンリーフ氏は、息子ディッキーに帰国を勧めたが話を聞かず、友人であるトムに白羽の矢を立てたのだった。

      ハーバート・グリーンリーフ氏(上)とその妻エミリー

トムはディッキーと特に親しかったわけではなかったが、イタリアのナポリに近い漁村モンジベッロに行き、息子ディッキー(ジョニー・フリン)をアメリカに帰国させ、家業に参加させるよう説得するよう依頼されるのだった。リプリーはそれを承諾し、その内実はあまり親しくはないディッキーとの友情を誇張した。

イタリアに到着して間もなく、リプリーは、海辺で偶然を装いディッキーとディッキーの恋人マージ・シャーウッド(ダコタ・ファニング)に出会ったのだが…。

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1960年代の雰囲気が出るようにするためか、モノクロの画面がいい。アンドリュー・スコット演じるニューヨークの悪党トム・リプリーは複雑な性格の持ち主で、嘘や詐欺、さらには殺人の限界にまで追い込まれるような出来事の渦に巻き込まれる、ハラハラドキドキの展開となるようで、第2話以降が楽しみ。

Netflixでまさか「太陽がいっぱい」と同じ原作のストーリーのドラマ・シリーズが見られるとは思わなかったのでNetflixもやめられない(笑)。

ダコタ・ファニングといえば「コール」(2002)「宇宙戦争」(2005)など子役のイメージだが、今年30歳の女優で「リプリー」ではトムに対して疑惑の目を向ける役どころのようだ。

<主な登場人物>
■トム・リプリーアンドリュー・スコット…ニューヨークの安アパートに住む詐欺師で悪党。元・会計(経理)の仕事に関わっていた。
■マージ・シャーウッド:ダコタ・ファニング…ディッキーの仲間で恋人。紀行記などを書くライター。
■ディッキー・グリーンリーフ:ジョニー・フリン…実業家で金持ちの父を持つボンボンでボヘミアンの放蕩息子。絵画のコレクターで自身も趣味で絵を描く。

■ハーバート・グリーンリーフ:ケネス・ロナーガン…海運王。イタリアにいる息子のディッキーを呼び寄せるため、探偵を使って、ディッキーの友人の一人、トムに連れ戻しを依頼。

■エミリー・グリーンリーフ:アン・キューザック…ディッキーの母親。

■フレディ・マイルズ:エリオット・サムナー…ディッキーの友人。見極め、嗅覚が鋭い。トムからは胡散臭いと思われている。

 

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