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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「バーバリアン」(原題:Barbarian, 2022)を見る。”民泊ホラー”。

バーバリアン」(原題:Barbarian, 2022)を見る。民泊を利用した女性が恐ろしい事態に巻き込まれていく姿を予測不可能な展開で描いたホラー。

タイトルのバーバリアンとは野蛮人のこと。前半は不気味な中にも静かに進行。終盤はトンでも…な事態になるショッキングな光景が待ち構えている。

就職活動でデトロイトにやってきたテスは、翌日に控える面接のためにAirbnbで予約した民家にやって来た。家に入ろうとするとすでに別のサイトで予約したという男性、キースが滞在していて戸惑うテスだったが、深夜で大雨、しかも周囲のホテルはどこも予約が取れない状況のため、仕方なく朝まで過ごすことに。

最初こそ警戒していたものの、キースと共通の話題で盛り上がり、これから民泊をテーマにした恋愛映画が始まるのかと思いきや、地下室で謎の部屋を見つけてから驚くべきホラーの展開へ。

もしかして、キースはサイコパスなのか?それとも…?

・・・
激しい雨の降る夜遅く、テス(ジョージナ・キャンベル)の運転する車はデトロイト郊外のバーバリー通りにある家の前に到着する。

テスは明日行われる仕事の面接に備えて、Airbnb(民泊できる家や施設を探せる大手サイト)で選んだこの家に宿泊する予定だった。

ところが指定されたキーボックスに家の鍵がない。物件を管理する不動産会社に連絡するが不在で連絡がつかず、途方にくれるテス。

やむなく車に戻ったテスは、宿泊先の家に明かりが点いたことに気付く。家の呼び鈴を押すと若い男がドアを開けた。

テスがこの家は私の宿泊先だと訴えても、自分はHomeAway(同じく民泊施設を探すサイト運営会社)で借りたと言う男は怪訝な顔をする。

雨は激しく、不安を感じながらも男に勧められ家に入るテス。男のスマホには確かに家を借りた確認メールが届いていた。

この物件の宿泊予約がダブルブッキングされていたと知り困惑する2人。

テスは車に戻り宿泊可能なホテルを探そうとするが、キース(ビル・スカルスガルド)と名乗った男は外は危険な場所だ、良ければ家の中にいるよう提案した。

疑念を抱きつつテスは言葉に甘え、家の中でホテルに電話をするが空き室はない。この日デトロイトでは医療関係者の大きな学会が開催され、ホテルの部屋は埋まっていたのだ。

キースは寝室のドアは鍵がかかる、自分は居間のソファで寝るからここに泊まるよう提案しました。不安を覚えながらも言葉に従うことにするテス。

キースは彼女が警戒心を抱いていることを理解しつつ、一緒にワインを飲もうと提案。何かと気遣う態度を見せるキースにようやく心を許し、テスは明日ドキュメンタリー映画の監督のリサーチ職の面接を受けると話す。

その監督の映画をキースは見ていた。監督の次回作が、荒廃し不動産物件が安くなったデトロイトに集まったアーテストたちのコミュニティを描く作品と知り、自分も取材対象だと告げるキース。

キースはコミュニティの創設者の1人で、新たな活動拠点を求めてこのデトロイトのさびれた地域を物色していた。2人は意気投合して共にワインを飲み、会話は弾みプライベートまで語り合う。

スマホを置いて入ったので誰とも連絡できません。扉の鍵をこじ開ける物が無いか探していると、壁の穴からロープが伸びていると気付いたテス。

ロープを引くと地下室の壁の隠し扉が開いた。その先に入る事を躊躇したテスも、好奇心にかられ鏡の反射で内部を照らし隠された通路に入る。

通路の先の部屋は無人だが汚れたベットの脇には、三脚に据えられた古いビデオカメラとバケツが置いてあった。

壁には血で付いたのか、人の手形が残っていた。おぞましい目的で使用された部屋かもしれないと気付き、慌てて逃げ出したテス。

すると激しいノックの音がした。キースが帰って来たと気付いたテスは採光窓から彼に呼びかける。テスは気付いたキースに窓から家の鍵を渡す。

家に入ったキースがテスを地下室から解放した。隠された地下牢のような部屋があり、一刻も早く家から出ようと訴えるテスに、テスの発言が理解できないキースは中を確認すると言う。

怯えたテスは中に入る事を拒むが、地下室に閉じ込められないよう外で見張って欲しいと頼むキースの言葉に従う。しかしすぐ戻ると言って地下室に入ったキースは、いつまで経っても戻ってこない。

テスが呼びかけても返事がないので、やむなく地下室の扉を開けたまま固定し、階段を降り、隠し通路の先にいるキースに呼びかけるテス。

地下牢のような部屋にもキースの姿はなく、テスは部屋の先に扉があり、開けるとさらに下に降りる階段と細い通路があると気付く。

その先で見たものとは…。
・・・
ゾンビホラー映画が好きな人には面白いかもしれない。デトロイトにある廃墟化した町の不自然さ。無責任な宿泊委託業者。現地の警察官の対応の悪さと性格の悪さ。これらには見ている側も苛立ちを覚える。

恐怖に陥れられたダメ男の末路もさらに輪をかけて最悪な展開に…。テスの知り合いの女性から宿泊場所を聞かれて応えると、その女性は眉を顰(ひそ)める。知る人ぞ知る「行ってはいけない場所」だったのだが、テスには響かなかったようだ(危ない街はとっとと逃げ出せよ)。

ゾンビも逃げ出す恐ろしいことが待ち構えていたのだった(そらみたことか)。

まったく予備知識なしで見たので、主人公のテスと同様に、一体どうなっている…という好奇心と恐怖にかられながらストーリーに入っていくことになる。終盤は様相が一変する恐怖ホラーになっていく。

 

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