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映画「アイ・ケイム・バイ」(原題:I Came By, 2022)を見る。

       

アイ・ケイム・バイ」(原題:I Came By, 2022)を見る。富裕層の家をターゲットにする若手グラフィティ・アーティストが、ある有名な裁判官の衝撃的な秘密を知ったことから、危険な状況に巻き込まれるサスペンス。


監督は「アンダー・ザ・シャドウ」などのババク・アンヴァリ。出演は「1917 命をかけた伝令」などのジョージ・マッケイ、「トレインスポッティング」などのケリー・マクドナルド、「ダウントン・アビー」などのヒュー・ボネヴィルなど。


権力のある差別主義者が支配している限り、いろいろな人が立ち向かっては消えてくの繰り返しで、その構造が変わらないことを訴えている。


原題は、富裕層の豪邸に押し入っては、壁に「アイ・ケイム・バイ」とスプレイで書いて残していく侵入者による言葉。字幕では「参上」となっていた。

日本の侍映画やヒーローもので「~参上」というのは、悪に苦しめられる庶民の前に現れた正義の味方のイメージだが、この映画では、覆面をした空き巣強盗の書きなぐった言葉だ。


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【あらすじ】貧困家庭に育ったトビー(ジョージ・マッケイ)とジェイ(パーセル・アスコット)は金持ちの家に忍び込んで「I Came By(参上)」と壁にスプレーアートをする活動を繰り返していた。

   

                              ヘクター・ブレイク卿の豪邸

ジェイは昼は庭師をしており、有名な元判事のヘクター・ブレイク卿(ヒュー・ボネヴィル)の家の庭を整備した後に中に忍び込んで次のターゲットに定める。


しかしジェイは恋人・ナズから妊娠したと聞き、トビーに「もうスプレーアートの活動はしない」と言った。トビーは1人でヘクターの家に忍び込み、恐ろしいものを発見してしまう…。


学校で法律を学んでいるナズによると、ヘクター・ブレイク元判事は移民や難民の子供のために尽力する慈善活動に熱心な人物とのこと。違法な活動から身を引くと告げたジェイだったが、トビーにとっては活動を止めることも、若くして子供を持つことも裏切り行為にしか思えなかった。


トビーはブレイクの外出を確認すると、1人で彼の屋敷の敷地内に侵入する。パスワードを使用してネットに侵入し、セキュリディを無効化するトビー。

 

屋敷内へ侵入し落書きを残そうとしたトビーは奇妙な物音に気付く。そして外出して友人の警視ロイとスカッシュを楽しんでいたブレイクは、自宅のネットワークに不正アクセスがあったと気づき。急いで自宅に戻る。

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このブレイクという人物が、とんでもない裏の顔を持っていて、隠し部屋に男を監禁していた!世間的には名声と立場があるが、特殊な性癖と悪魔的性格があり、かのレクター博士(「羊たちの沈黙」)をほうふつとさせる。

女性のロイド刑事が、ブレイクの家宅捜索をしているときに、地下室を見るが、現場はすでに証拠隠滅状態。ブレイクは、ロイド刑事に捜査の進展具合を揶揄して「その程度しかわからないのか」と挑戦するように悪態をつくのだった。この豹変した言葉にロイド刑事は、公務執行妨害で逮捕する。

しかし、その後、ブレイクは、友人の警視ロイに「ロイド刑事は仕事を全うしている」と伝え、暗にすぐに開放するように手はずを整えるのだ。


捜査の結果事件を裏付ける証拠は出ず、ロイ警視の働きかけもあったのかブレイク元判事は釈放された。

その後、学校の式典に現れたブレイクが自宅に戻るところをジェイは尾行する。人里離れた屋敷で眠っていたブレイクに、ジェイは襲い掛かかるが、ナイフで抵抗するブレイクに傷つけられる。


ついにブレイクを組み伏して殴り倒すジェイ。ジェイは新たな犠牲者の監禁場所を聞き出すと救い出した。

犠牲者にもう大丈夫だ、警察に連絡したと告げてから姿を消すジェイ。現れたロイド刑事が目にしたのは、グルグル巻きにされ放置されたブレイク元判事の姿だった。

ブレイクが寄りかかっていた壁には、スプレー缶で「I Came By(参上)」と大きく描かれていた。

何人もの犠牲者が出て、その詳細は描かれなかったが、残虐な方法で殺されたことは明白。いかに権勢を誇っても悪の栄えたためしなしという結末だった。

                     



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