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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ダークサイド」(原題:Looking Glass ⇒Dark Side、2018)を見る。

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ダークサイド」(原題:Looking Glass/DARK SIDE、2018)を見る。サイコ・スリラー。公開時の原題(Looking Glass) は「姿見」の鏡ガラスのことだが、ポスターではDARK SIDEとなっている。人間の裏の部分、闇を描いている。

こちらからは見えるが向こう側からは見えないマジックミラーから”覗き”に取り憑かれた、新米のモーテル経営者の変質的な一面をダークサイドと表現したのか。それだけではない。小さな田舎町で、時々やってくる保安官にも裏の顔があり、モーテルを売り払った元オーナーも、モーテルの客も、近くの店の店主も、その周辺の住人もすべて壊れたような人間ばかりで、全てがダークサイドと言えそうだ。

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幼い娘を事故で亡くした、レイ(ニコラス・ケイジ)とマギー(ロビン・タネイ)の夫婦。喪失感を少しでも癒すため、2人は新生活を求めて、インターネットを通じて田舎町のモーテルを買い取って経営することにした。

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ある日、レイは「関係者以外立ち入り禁止」とあり施錠された倉庫の奥で隠し通路を発見する。それは10号室の壁裏まで続いており、マジックミラーで室内を覗けるようになっていた。

そしてある夜、美女2人がレズビアン・SMプレイに耽る様子を、罪の意識を覚えながら覗き見してしまうレイ。だがそれは、連鎖する事件の前触れにすぎなかった。しばらくして、10号室にいた女の1人が死体で発見される。

そして、何者かがプールに投げ込んだ、豚の死体。前オーナーのベン(ビル・ボレンダー)は失踪し、町の人々やハワード保安官(マーク・ブルカス)は新参者のレイに疑惑の目を向けてくる。

レイはこのモーテルで、かつて若い娘の変死体がプールで発見された事件があったことを知る。10号室に隠されている、恐るべき秘密とは?レイはベンの行方を追い、その謎を解き明かそうとするが……。

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    訳ありの宿泊客ばかりがやってくる。

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ニコラス・ケイジが、気難しく、精神が不安定の男を演じている。こういう役はニコラス・ケイジの得意なところで、迷いと葛藤が滲み出ている。「サイコ」の同じモーテル経営者のサイコパス・ノーマン・ベイツほどではないが。後味の悪い、何が言いたいのかわからないということ自体、映画がダークサイドだった(笑)。

モーテルの前のオーナーの時から、モーテルでは、保安官にいれたての「ホットコーヒー」を提供していたらしいが、保安官は初対面の新米オーナーに「コーヒーの香りがしない」と、暗にコーヒーを用意しろという態度からして胡散臭さが見られたが、案の定だった。こいつが一番ダークだった!