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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ワイルドカード」(原題:Wild Card、2015)を見る。ジェイソン・ステイサム主演。

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ワイルドカード」(原題:Wild Card、2015)を見る。クライムスリラー映画ウィリアム・ゴールドマン著の1985年の小説「Heat」の映画化。1986年に製作された映画「ビッグ・ヒート」のリメイク。ゴールドマン自身が脚本を書き、監督をサイモン・ウェストが、主演をジェイソン・ステイサムが務めた。アクション監督はコリー・ユン

タイトルのワイルドカードは、トランプなどで、他のカードの代用となる特別なカードのこと。主人公の名前のニック・ワイルドと掛け合わせている。

「トランスポーター」シリーズなどのジェイソン・ステイサムが、素手の超人的空手アクションを見せるのが見所だが、ストーリー的には、小ネタはあるもののイマイチ、ピリッとしないが、ワイルドだぜぇ〜という映画。

Netflixの配信ということで飛びつくと、数年前の映画だったりする。この映画も製作されて7年も立つ映画だった。今までNetflixが期間限定でレンタルしていた映画も「いつまで」というのもある。

ディズニー映画などは、2年前くらいからディズニーが配信に乗り出したので、引き上げられてしまい、今ではNetflixでは見ることはできない。劇場未公開のオクラ入り映画などをNetflixが買い付けてくる中には、たまに当たりがあるので、目が離せない。それに、オリジナルもどんどん増えているのがいい。

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冒頭に「1年前」のシーンが登場。

ある冴えない中年男が女の気を引くためにニック・ワイルドに暴漢を演じさせ、それを撃退するところを女に見せて、ハートをゲット。

ニックに、なんと自分のヅラを取らせて、本当のわしを見てもらいたいという気持ちはわからないでもないが、言われたとおりにわざと負けたこの男は、実は、頼まれごとはなんでも引き受けるラスベガスの裏社会で用心棒を生業とする元エリート兵士だ。

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特殊部隊の元エリート兵士ニック・ワイルド(ジェイソン・ステイサム)は、今では落ちぶれてラスベガスの片隅で用心棒を生業とし、ギャンブルに依存しに溺れる冴えない生活を送っていた。

ニックがサイラス・キニック(マイケル・アンガラノ)という若者がどこからかニックの名前を聞きつけて護衛を依頼しにやって来る。サイラスがニックの経歴を聞くと「東京で空手を習い、大学で経済を教えていた。新聞(ニューヨーク・タイムズ)の1面を5分で暗記して5週間後に言える。パイロットの免許もある。3年連続でボクシングのチャンピョンになった、4カ国に堪能、カタコトならあと5カ国語。まだある、よく嘘をつく」とニックが自己紹介する。

そんなある日、元恋人のホリー(ドミニク・ガルシア=ロリド)から会いたいという連絡が入る。再会したホリーの顔は痣(あざ)だらけで、話を聞くと昨晩3人の男にレイプされたという。

ホリーが男たちへの復讐を依頼すると、ニックは忠告を無視したホリーの自業自得だと答えながらも、男たちの身元を調査する。

主犯の男ダニー・デマルコ(マイロ・ヴェンティミリア)はイタリアマフィアの跡取り息子だった。ニックはカジノでのサイラスの護衛を早めに切り上げると、ダニーの名前をホリーに伝えて手を引こうとするが、必ず復讐すると譲らないホリーの様子を見て、仕方なくダニーのもとへ向かう。拘束されたダニーに屈辱を味あわせたホリーは満足し、ダニーから奪った5万ドルをニックと山分けしてラスベガスから去っていく。

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ニックは分け前を手にカジノへ戻ると、ブラックジャックで大勝し50万6000ドル分のチップを手にする。合流したサイラスに「これから5年間楽しく暮らせる」と明るく語るニックだが、いざ換金しようとすると「たった50万ドルではすぐこの街に逆戻りだ」と言い出し、さらなる大金を求めブラックジャックのテーブルに戻る。

しかし、全てを賭けた大一番に負けてしまい、気を失うほどに酔い潰れる。ニックを介抱したサイラスは、若くして7000万ドルという大金を得たが将来には不安しかなく、勇敢な自分に生まれ変わりたいとニックに教えを乞う。

見返りにギャンブル依存の克服に協力するというサイラスに嫌気が差したニックはその場から離れ、襲撃してきたデマルコの一味を難なく返り討ちにしながら帰っていく。

翌朝、ニックは街の一角を仕切るマフィアのボスであるベイビーに呼び出され、ダニーの手下を殺したという濡れ衣を着せられたことを知る。ニックがダイナーに向かうとサイラスが待っており、今の自分を認めることの重要性に気付いたという。

促されるままギャンブル依存を認めたニックに、サイラスは護衛の謝礼として50万ドルと航空券をプレゼントするが、そこに手下を引き連れたダニーが現れる。

サイラスの機転でダイナーの裏口から出たニックは、追ってきたダニー達を皆殺しにした後、駐車場に現れたサイラスに深く感謝してラスベガスを後にする。

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今回は、銃の出番なし。素手の格闘だけ。ただクレジットカード(ブラックカード)を手裏剣のように投げて、相手を倒すといったシーンもある。ブラックジャックのディーラーとの勝負などは「シンシナティ・キッド」のポーカーゲームのような緊張感がある。

ニックがホリーに暴行したデマルコに会いにいくと、ボディガードから門前払い。しかし「ベイビー」(超大物)の友人だというと相手も一変。面会が可能になる。

デマルコの右腕のボディガード2人が殺されたのはニックによるとデマルコが吹聴。ベイビーが、その真偽を知るため、デマルコとニックのふたりを対面させるシチュエーションは見ごたえがある。どちらが嘘をついているか。2人のボディガードの前で大恥をかかされたデマルコが2人を抹殺したことは明白だった。このあたりのやりとりは面白い。

カジノのディーラー(この映画ではニックと知り合いの女)は、まず負けることがない強さ。ニックが50万ドル(約6,000万円)を儲けたが、換金する直前に、ギャンブラーの血が騒いで、こんなはした金じゃダメだと、またテーブルに戻ってすってんてんになるのだ(うん、わかるわかる。笑)。

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      「50万(約6,000万円)全部賭ける。」

ブラックジャックは、手持ちのトランプ2枚の数字が「21」のほうが勝ちとなる。「21」に近づけるために、もう1枚だけはカードを引くことができる。ただし、21をオーバーしたら負け。

ディーラーは1枚のカードは見せておく。客は相手の「10」を見て、もう一枚が「絵札=10」だろうと想像し、自分の手持ちの2枚の合計が「10+7」

だったら、リスクがあっても「もう一枚」というのだが、引いたカードは「4」以下でなければならず、その確率はかなり低い。「(春よ来い、でなく)4よ、来い!」と祈ると出てきたカードは、ダイヤのマーク(◇)が二列に大きく映し出される。ダイヤの4かと思ったら・・・。ダイヤの数は4個でなく6個だった!ディーラーは「私は「16」だったのに、というオチ」(1枚引かなければ17で上回っていた)。

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ギャンブラーの性(サガ)か、50万ドル(6,000万円)あったら、コルシカ島で5年間は悠々自適で暮らせるはずだったのだが(笑)。欲をかいてはいけない。

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