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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ブラジルから来た少年」(原題:The Boys from Brazil、1978、日本では劇場未公開)を見る。

ブラジルから来た少年」(原題:The Boys from Brazil、1978)はアイラ・レヴィンの同名小説の映画化作品。

第51回アカデミー賞では「主演男優賞」「作曲賞」など3部門にノミネートされた。日本では劇場未公開。ナチス復興を目論む恐るべき陰謀を描く。

監督は「猿の惑星」「パットン大戦車軍団」「パピヨン」などのフランクリン・J・シャフナー。出演は「ローマの休日」「ナバロンの要塞」のグレゴリー・ペックハムレット」「オセロ」「探偵スルース」のローレンス・オリヴィエ海底二万哩」「北北西に進路を取れ!」のジェームズ・メイスンなど。アメリカの良心ともいわれたグレゴリー・ペックが、ナチの残党の悪役を演じる。

ブラジルでヒトラーのクローンを再生させようという恐るべき科学者ヨーゼフ・メンゲレと、それを阻止しようとするナチ・ハンターのユダヤ人・リーベルマンとの葛藤を描く。ドーベルマンがメンゲルに襲い掛かるシーンは壮絶で目を覆いたくなる。

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ナチ・ハンターの青年コーラーは、パラグアイで開催された旧ナチス党員の会合に潜入し、そこでアウシュヴィッツ収容所の主任医師だったヨーゼフ・メンゲレグレゴリー・ペック)を目撃する。

コーラーはウィーンにいる古参ナチ・ハンターのリーベルマン(ローレンス・オリビエ)に情報を伝えるが、リーベルマンは情報を疑い取り合おうとしなかった。

会合の様子を録音したコーラーは再びリーベルマンに電話を掛けるが、党員たちに発見され殺害される。メンゲレは9か国に点在する94人の公務員を殺害する計画を党員たちに告げ、西ドイツの郵便局長を手始めに標的を次々に殺害していく。

会議では、壁一面に貼られた大きな大きな紙に、ターゲットの公務員のリストがあり、殺害が終わるとX印が書き加えられていく。

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 四丁目限定品
この映画は「四丁目」コレクションの限定製品のDVDで鑑賞。日本では劇場未公開であり、1984年3月3日にフジテレビ系列の「ゴールデン洋画劇場」でテレビ初放送された。

本作品に対しては公開後、有識者より過度の遺伝子決定論的内容に対し批判が向けられた。そのためか、ヒトラーの遺伝子をもつ子供一人が、自ら撮影したメンゲレの死体の写真を現像し、見て悦んでいるラストシーンがビデオソフトでは削除されている(DVDには存在する)(Wikiより)。

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サー・ローレンス・オリビエ演じるリーベルマンはコーラー少年の情報を元に調査を進め、犠牲者の未亡人の元を訪れ、そこで黒髪青眼の子供と出会う。少年は全員同じ特徴を有し、容姿だけではなく声までも同一だった。

調査を進めるうちにリーベルマンは、殺害された公務員は「全員65歳前後」で息子に対して冷淡・暴力的な態度を取っていた一方、母親は「42歳前後」で息子を溺愛していたことが判明する。

リーベルマンは養子斡旋会社に勤務する元ナチスのフリーダ・マロニーから、少年たちが特定の条件の家庭(夫が1910年から14年の生まれで、妻が1933年から37年生まれの夫婦)に養子に出されていたことを突き止める。

そして生物学研究所のブルックナー教授の元を訪れたリーベルマンは、そこでメンゲレの計画の全容に気付く。

メンゲレの計画とはアドルフ・ヒトラーのクローンを生み出すため、ヒトラーのDNAから生み出された少年を北欧系の家庭に養子に出し、ヒトラーと同じ家庭環境下に置いてクローンを育成しようとしていたのだった。

メンゲレが養父たちを殺害していたのは、息子に対して暴力的だったヒトラーの父アロイス・ヒトラーが65歳で死んだことを再現するためだった。

リーベルマンが調査を進めていることを知ったナチス上層部は計画の中止を通達するが、メンゲレは通達を無視して計画を続行する。

上層部から派遣されたセイベルト大佐はメンゲレの施設を破壊して証拠を隠滅するが、すでにメンゲレは逃亡していた。

メンゲレはペンシルベニア州ランカスター・ニュープロビデンスで暮らすクローンの一人ボビー・ウィーロックの自宅に向かう。

彼はボビーの父ヘンリーを殺害し、ヘンリーのフリをしてリーベルマンの到着を待ち構える。リーベルマンはウィーロック宅に到着してヘンリーに面会しようとするが、ヘンリーに扮していたメンゲレに銃撃されてしまう。

重傷を負ったリーベルマンは別室にいたドーベルマンを解放し、メンゲレはドーベルマンに襲われ重傷を負う。

そこにボビーが帰宅し、血塗れの2人を見て趣味の写真を撮り事情を調べる。リーベルマンはメンゲレが父親を殺したと告げ、ボビーは別室に向かいヘンリーの死体を確認し、ドーベルマンにメンゲレを殺すように指示する。

メンゲレを殺した後、ボビーは「警察に事件を口外しない」という条件でリーベルマンを助けた。

病院で療養しているリーベルマンの元をアメリカのナチ・ハンターのベネットが訪れる。彼はリーベルマンに対し、メンゲレの計画を公表するように勧め、クローンを殺すためにメンゲレの死体から回収したクローンの名簿を渡すように要求する。

しかし、リーベルマンはクローンたちが罪のない少年であることを理由に引き渡しを拒否し、名簿を燃やしてしまう。

そのころ、ボビーは自宅の暗室で写真を現像し「いい出来だ」と言いながらメンゲレの死体を見つめていた。

薄気味の悪いホラーのようなエンディングだった。

 

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