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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「1922」(原題:1922、2017)を見る。モダンホラー作家スティーブン・キング原作。

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映画「1922」(原題:1922、2017)を見る。モダンホラー作家スティーブン・キングの同名小説の映画化という以外は予備知識なしで見た。Netflixオリジナル映画としては「ジェラルドのゲーム」(2017)に続いて2作品目。

舞台はアメリカのネブラスカ州にある、広大な農村地域。妻と長男の3人家族で、トウモロコシ栽培を中心とした農場経営をしている男の妻に、肥沃な広い土地の遺産が入ったことで、一家の運命が大きく狂っていく。物語は男が妻を殺害したことを告白するホテルの1室から始まり、その短絡的で愚かな悪だくみが生んだ、彼の顛末を描くホラー。

妻憎しという理由から、息子の力も借りて妻を殺害するという話で、そこまでやるかという印象。しかも殺害方法が、尋常でないので、スプラッター・ホラーに抵抗のある人(実はfpdも)には勧められない。しかも、この映画には、多くの人が忌み嫌う”アレ”が大量に登場し悪夢のようなシーンが多い。キング原作なので、見るには覚悟が必要かもしれない。主人公の男が、告白をするに至った動機は、息子を巻きこんでしまったことに対する後悔の念からだった。

ラストシーンは、”因果応報”とも言うべき結末が待っていた!というお話。

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(あらすじ)とあるホテルの一室で初老の男ウィルフレッド・ジェームズ(トーマス・ジェーン)がペンを取り、過去に自らが犯した罪について書き記しているところから物語は始まる。

遡ること数年前の1922年(映画のタイトル)、ウィルフレッドは妻アルレット(モリー・パーカー)と14歳の息子ヘンリーとネブラスカ州の片田舎で広大な農場を経営していた。

だが、田舎が嫌で都会暮らしに憧れていたアルレットは、自分が権利を持っている農場と家を売って都会に行くと言い出す。

ウィルフレッドはこの地を離れる気はなく、また隣の家の娘シャノンと恋愛していたヘンリー(ハンク)も、やはり離れる気はなかった。

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ウィルフレッドは、そもそも妻とは冷え切っていて、憎悪さえ抱いていた。息子のヘンリーを丸め込み、2人でアルレットを殺害。死体を井戸の中に棄ててしまう。アルレットが失踪したかのように偽装工作を行う。

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しかし、次第に罪の意識に耐えられなくなった2人は精神的にも肉体的にも追い詰められていき、やがて破滅の時を迎える。

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妻アルレットを演じるモリー・パーカーは、この映画と同じ時期に出演しているドラマ「ハウス・オブ・カード」で、大統領の側近を演じていて、なかなか魅力的だった。「1922」では、自己中で、毒舌をはく女性を演じている。

f:id:fpd:20210325071938j:plain 「ハウス・オブ・カード」のモリー・パーカー

当時はアメリカの陸の孤島と呼ばれた、ネブラスカ州の農村では農場内で何が起きても、そこだけのはなしで外に漏れ伝わることも、報告する義務もなかったということで、妻が失踪したとしても、警察に届けて捜索もしないというのも、よくあるはなしだったようだ。

若い男女が駆け落ちして車で逃走するシーンは「俺たちに明日はない」を彷彿とさせる。

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ウィルフレッドは、オマハへ出て工場で14カ月働くが、そこでもアレ(奴ら)の群れが現れ、仕事を辞めざるをえなくなり、土地を売却した金は酒代として2年で消えてしまう。あとは息子ヘンリーが最後の数カ月に訪れた場所を巡り、当時のことを聞きに歩きながらすごすのだった。

そして、映画の冒頭の独白へと続く。1930年、ウィルは良い道に向かう方法はあったが、1922年のウィルフレッド・リーランド・ジェイムズの中にいた、悪だくみ男は別の道を選んでしまったと、書き残すのだ。

 記事の中の「アレ」の正体とは。

大量のこれでした

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