「アス」(原題:Us、2019)を見た。あの面白さ炸裂の衝撃映画「ゲット・アウト」でアカデミー賞脚本賞を受賞したジョーダン・ピールが監督・脚本・製作を手掛けた。
「ゲット・アウト」の監督とあってはアス(明日)まで待てない。
オリジナリティに溢れ映画の歴史を塗り替えたサプライズ・スリラーと評判の映画。主演は「それでも夜は明ける」でアカデミー賞助演女優賞を受賞したルピタ・ニョンゴ。単なるホラーの枠を超えて、貧富の差など階級格差社会を扱った社会的メッセージを持った映画とも言われている。
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1986年、カリフォルニア州中部サンタクルーズ郡。幼いアデレードは両親とともに海辺にある遊園地に来ていた。ゲームで勝利した父からもらったマイケル・ジャクソンの楽曲「スリラー」がモチーフのTシャツを着たアデレードは、親の目を離れて遊園地内をふらふらと探索。
途中、旧約聖書「エレミヤ書11章11節」と書かれた紙を持った男とすれ違うが、アデレードは特に気にすることなく、どんどん奥へと進む。
そしてビジョン・クエストというミラーハウスへ導かれるようにして入場したアデレードは、鏡張りの迷路の中で「何か」を見つけて驚愕の表情を浮かべる。
ミラーハウスから帰ってきたアデレードは両親に保護されるが、あまりの恐怖で失語症になってしまうのだった。
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主人公のアデレードの子供時代のトラウマが大人になってから再び現実に現れるという恐怖を描いているが、最後にあっと驚かせる結末が待っていた。
一度見ただけでは、あっけにとられて「うん?」となるが、途中の多くの伏線が最後にまとめて回収されるところが見所。
アデレードは恐怖で「失語症」になったが、大人になって失語症が治っている。聖書の一節「エレミヤ書11章11節」や、時間の「11:11」が登場する。
アデレードたち一家と瓜二つの家族の登場。テレビ画面に映し出される「ハンズ・アクロス・アメリカ」という赤い衣装の人間(実はクローン)が手をつないで延々と続く光景(寄付を募る「人間の鎖」と言われたらしく、後に偽善チャリティショーとして糾弾されたようで、皮肉として描いた)。
地下に蠢くうさぎの群れなど。
【ネタバレ】
アメリカの階層社会を打ち破るためにクローンが反乱を起こす。幼いアデレードが、ある場所に迷い込んで、そっくりのクローンになって戻ってきて…という話。
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監督・脚本・製作:ジョーダン・ピール
製作:ジェイソン・ブラム
出演:ルピタ・ニョンゴ、ウィンストン・デューク、エリザベス・モス、ティム・ハイデッカー、シャハディ・ライト・ジョセフ、エヴァン・アレックス、カリ・シェルドン、ノエル・シェルドン
製作年・制作国:2019年/アメリカ/上映時間:116分/原題:Us/R15+
ユニバーサル映画、配給:東宝東和
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