
女優賞(岡本多緒)を受賞した「急に具合が悪くなる」
第79回カンヌ国際映画祭で濱口竜介監督の「急に具合が悪くなる」で主演を務めた岡本多緒とヴィルジニー・エフィラが、女優賞をW受賞した。カンヌ映画祭で日本人が女優賞を獲得するのは、初の快挙となる。

主な舞台は、パリの介護施設。冒頭、介護施設の理事である主人公マリー=ルー(ヴィルジニー・エフィラ)を巡る介護施設の日常が描かれる同じ名前を持つふたりがパリで偶然に出会い、急速に交流を深めながら友情を超えた絆を築いていく。
食事介助や着替え、認知症患者との対話といった行為を長回しで捉え、ケアを感動的な献身としてではなく、時間と労力を必要とする労働として描く。

岡本多緒(旧芸名:TAO)はファッションモデルを経て女優。映画では「ウルヴァリン: SAMURAI」(2013)のヒロイン役で女優としてハリウッドデビュー。「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」(2016)「沈黙の艦隊」(2023)などに出演。
ヴィルジニー・エフィラはこれまで「ベネデッタ」(2021)や「エル ELLE」(2016)への出演で知られるベルギー出身の女優。
<最高賞パルムドールは「Fjord(原題)」>
最高賞のパルムドールに輝いたのは、ルーマニア出身のクリスティアン・ムンギウ監督による「Fjord(原題)」。
ノルウェーの社会福祉制度と対立したことで児童虐待事件に巻き込まれるルーマニア人の福音派キリスト教徒の家族を描き、批評家の間でさまざまな議論を呼んだ。
<コンペティション部門の主な受賞結果>
■パルムドール:「Fjord(原題)」クリスティアン・ムンジウ監督
■グランプリ:「Minotaur(原題)」アンドレイ・ズビャギンツェフ監督
■監督賞:ハビエル・アンブロッシ、ハビエル・カルボ「La Bora Negra(原題)」、パヴェウ・パヴリコフスキ「Fatherland(原題)」
■男優賞:ヴァレンティン・カンパーニュ、エマニュエル・マッキア「Coward」
■女優賞:岡本多緒、ヴィルジニー・エフィラ「急に具合が悪くなる」
■脚本賞:エマニュエル・マール「Notre Salut(原題)」
■審査員賞:「Das geträumte Abenteuer(原題)」ヴァレスカ・グリーゼバッハ監督
映画「急に具合が悪くなる」は6月19日公開。
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