「プレイヤー ～浮気男のラプソディ～」（2020、イタリア、Netflix)を見る。サブタイトルの通り、欲望に取り憑かれた男たちの悲喜劇を5話からなるそれぞれの夫婦のエピソードで描くオムニバス。衝撃（笑劇？）のシーンは一切見せずに、想像させるつくりになっている。
【1話】 モルディブへ旅行に向かう夫婦。妻が前日、夫が携帯に出なかったことを不審がり、浮気を疑う。夫が携帯の電源をオフにすることが多かったのだ。「なぜ携帯の電源ををオフにするのか？」（妻）。「電源は何のためにある」（夫）。「オフからオンにするまでの時間も測った。夜中の3時まで何をしていた」（妻）。「食事して、飲んで遅くなった」（夫）。「領収書を見せて。」（妻）。「相手持ちだった。」（夫）といった具合。
ありふれた言い訳をするのでますます妻は疑う。飛行機の中で夫がアイマスクをつけて寝ているすきに夫の携帯に指紋認証させて、携帯の中身を見て（観客には画面を見せず）妻の超絶の驚きの表情が浮気を確信させる。乗っている飛行機までが大揺れする（笑）。
そこで映画のタイトルがでるが、タイトルバックに流れる曲がなんと・・・。
トム・ジョーンズの名曲「よくあることさ」だった！
（これには、腰を抜かすところだった！）
【２話】 友達の話を聞いて、妻が夫に浮気をしたことがあるだろうと問い詰める。最初はしていないという夫だったが、そのしつこさについに白状してしまう。妻に責められ、逆切れするが、捨てられたくない一心で謝るが、妻も同じことをしていた（浮気をした）ことを白状するのだ。それにより、二人は逆に燃え上がり、元さやに戻る。
【３話】 女が好きでたまらない夫。好みのタイプの女性を見ると、やたらと声をかけるが、落とせないので欲求不満が爆発。職場の既婚者の年上女性にもフラれてしまい、浮気をしたくても相手にされない冴えない夫。
【４話】 夫がバスケの試合を見に行くといって、毎晩出かける。バスケの結果を聞くと、応援しているチームが勝ったという答えがいつも返ってくる。
あるとき、妻はラジオで今日の試合は都合で中止になったとことを知る。帰ってきた夫に、結果はどうだったと、知らんぷりしてきく。
「今晩は最高だった」という夫。帰宅するたびに、いつもパンツが破けていて、縫い合わせていたのだが、不審に思った妻はある日、夫を尾行する。
夫はいかがわしい店に入って行った。その場所が休みの日に、覗いてみた。掃除婦が、いかがわしいところですよと説明。ひと時のプレイを楽しんでいたことを知る。
妻は夫の性癖を理解したのか、パンツに丸い大きな穴を開けて、夫に渡す。夫はパンツの大きな穴から妻を見てキョトンとするが、妻が笑うような表情を見せた。
【５話】 妻が車を運転中、夫の車を偶然見つけ追いかける。すると、夫はなんとホテルに入っていった。受付で、夫がいるであろう部屋番号を知り、押し掛けたが、夫は見つからなかった。 自宅で夫を問い詰めると「無実を晴らす」とそのホテルに一緒にいったが、証拠は見つからない。
妻の信頼を勝ち取る夫だったが、妻が調子を崩して病院に入っている間、例のホテルで浮気をしていたのだ。夫はホテルのボーイたちをお金で買収していた。最終的には妻が浮気をしてしまい、離婚できることを夫は喜ぶのだった。
・・・
女の感の鋭さ、センサーの鋭さを描いているとも言える（笑）。
