fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

★「ドント方式」と「ドント節」似て非なるもの?(笑)。

選挙で「比例代表」の当選者の配分は「ドント方式」というのが使われる。なぜドントというのか、アイ・ドント・ノーだった(笑)。クレージー・キャッツの「ドント節」とは全く関係がない。

どんと節の歌詞は、「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ 酒を呑んでもデートをしても…どんと行こうぜ ドンとね ア ドンガラガッタ ドンと ドンと 行きましょう」 ではなく・・・。

ベルギーの法学者ドントという人がが考え出した議席割り当てのための計算方式だった。以下のような方法だ。
① 各政党の得票数を1,2,3・・・の整数で割る。これがミソ、醤油だった。

② 一人当たりの得票数が多い順(割り算の答えの大きい順)に、各政党の議席が配分される。

③ 通常、各党の当選者は、比例代表名簿への登載者(とうさいしゃ)の上位から決まっていく。 

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10月27日(日)、”海なし県”の埼玉県では、国政選挙(参議院議員の補選)が行われたが、ほとんどニュースにもならなかった。

投票率は、歴代の下から4番目の「20%」だった(歴代最下位も16年前の埼玉県の選挙だった)。有権者8割の人が投票所に行かなかったのは、異常事態というべきか、埼玉県民が意識が低いのか、”翔んで埼玉”と揶揄されるように、映画で二階堂ふみが言うように「埼玉県民がバカなのか」と問いかけられそうだ(笑)。

実は、埼玉県民はバカではございません♪ 「選挙に行かない」というのも、第3の選択肢だった。fpdは投票に行ったが、妻は行かなかった。

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今回の選挙にかかった費用は県民の税金から、22億円。無駄遣いとしか言えない。

背景はこうだ。県知事の任期はもともと2期8年と規約にあったが、2期終えた知事が規約を改正して3期にして、さらに4期16年まで務めた。さすがに今回は任期満了で退任することになった。最終的に全国知事会長まで務めたこのお方、次を考えた。「そうだ、京都へ行こう!」(CM)ではないが、参議員のあいつに知事ポストを渡す代わりにオレが参議院議員になる手があった。かくして、現職参議院議員の方は、任期6年の後半3年を捨てて、知事選に立候補して当選。元知事はその人を全面的に応援。さあ、その知事さんは、参議員の空いた”バーター”のようなポストに…とほくそ笑んだ。

もともとこの知事は、民主党系で、民主のカンバンでは票が伸びないので、無所属で出馬した。旧民主系の党首経験者が続々応援。一方、自民なども、勝てる候補がいないと見て、自民も含めてどの党も誰も候補を立てなかった。無所属で当選したあと、自民に入る可能性も否定できないからだ(ある政策で一致)。応援演説には自民の幹部も来ていたほどだ。オール政党が直接間接押していた。

無風の当選と思われたが、選挙負け戦とわかっていて出馬したのがN国党の党首だった。7月の参院選比例代表で、当選して2ヶ月だったが、そのポストを捨て、”前参議員”として出馬した。出馬したのはこの2人のみ。今回の選挙の対決は、横綱白鵬と、十両力士の戦いだった。

なぜ、参院のポストを捨ててまでN国党首は出馬したのか。全くマイナスがなく、プラスしかないからだ。

プラス①自身が議員失職しても、繰り上げ当選でN国次点者が当選。

プラス②次の衆院選での比例票獲得の地ならし(今回16万票獲得。)

プラス③一定の最低比率を獲得して供託金300万円は返還(選挙資金は、たったの1万5000円程度という)。

プラス④国会議員YouTuberとして、炎上拡大を続け、YouTube広告収入で、莫大な収入が入った。・・・などなどいいことずくめのようだ。NHKをぶっ壊す!が、既得権益をぶっ壊す、で一定の支持を集めているようだ。勢いがあるが、あるところで限界が来ると思うが、目を離せないところではある

今回の選挙は、投票率20%と低空飛行で組織票有利。YouTubeによる連日の過激発言などで、浮動票がどれだけ動くか注目されたが、16年間も県政で権勢を振るっていた岩盤は厚く、160万対16万だった。はっきり言って、今回は、どちらにも投票したくない候補だった。

7月参院選で、まさかの「ドント方式」で、50人中、48位でくい込んだN国党。衆院選で、2-3議席獲得の勢いがある。いい意味でも(=収入と使い道も、プライベートも!何も隠さないで放送。笑)わるい意味でも(=品性・品格が)YouTubeで注目を集めている。庶民の味方、正義の味方のようだが、ダーク・ヒーローのほう。リー・ヴァン・クリーフと言ったら褒めすぎか(笑)。NHKや、議員などは戦々恐々…で、相手にしないほうがいいと思っているようだ。

 メンタリストDaiGoがYouTubeでよく紹介しているが「支持はしないが、型破りで人間的に面白いと観察対象にしている」というのは納得できる。