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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「スペシャル・アクターズ」(2019)を見た。「カメラを止めるな!」監督の第2弾。

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映画「スペシャル・アクターズ」(2019)を見た。MOVIXさいたまにて(ポイント利用)。昨年「カメラを止めるな!」旋風を巻き起こした上田慎一郎監督の劇場長編映画第2弾。大ヒット作品の後の2作目として注目が大きかった。今年の8月に公開された「イソップの思うツボ」は上田監督を含む3人の共同監督だったので、正確には「2 1/2」作品目。「イソップの~」は特別試写で見たが、評判にならずにこけたようだ。今作は、小規模予算で、ワークショップから生まれた映画だが、残念ながら「カメ止め」ほどのインパクトはない。ただ、嫌いな映画ではない(笑)。

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主人公は緊張すると気絶してしまう売れない俳優の和人(大澤数人)。子供の頃に憧れていた超能力ヒーロー映画「レスキューマン」のVHSテープを擦り切れるほど見直しては自分を奮い立たせる。いわゆるオタクで、人付き合いが苦手の上、持病のため仕事先からは、クビを言い渡されるなど、世間の荒波に立ち向かうことができない。

そんな時、5-6年も疎遠になっていた弟の宏樹(河野宏紀)が突然、和人の前に現れた。宏樹は日常の中で演じる仕事、つまり演じることを使った何でも屋「スペシャルアクターズ」に所属する俳優になっていた。仕事の内容は、行列のサクラになったり、葬儀で泣いて涙を見せたりするという”特殊な”役を演じるというわけだ。

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家賃の支払いも滞る、うだつの上がらない和人を社長に会わせ、事務所に引き入れる宏樹。ある日、スペシャルアクターズに、カルト集団「ムスビル」から旅館を守ってほしいという依頼が女子高校生から入る。目の前に300万円の札束を見せられる。あろうことか、和人がカルト集団を撃退する計画の要となる役に選ばれてしまう。果たして和人はこのミッションを成功させることが出来るのか? ・・・

カメラを止めるな!」は、ストーリーが二重構造になっていた。今回の作品も、宣伝文句を借りれば「二転三転する予測不能な展開」ということだが・・・。

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見るからに怪しいカルト集団が登場する。教祖が威厳も貫禄もないひ弱な若者。口八丁の父親の操り人形に過ぎない。カルト集団といえば「愛のむきだし」「八日目の蝉」などでも登場していたが、ほとんどまやかしの詐欺集団。団体の名前の「ムスビル」は、「手でおにぎりを作る形を作り、手のひらに載せる」ことから来ているが、朝の情報番組のハートマークを囲うような「ZIP」のような雰囲気(笑)。

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この映画も最後の最後に、オチがあるのだが「スティング」「蒲田行進曲」のような騙しの映画と言えるかもしれない。