オットー・プレミンジャー監督、キャロル・リンレー(リンリーの表記もある)主演による1965年のイギリスのサスペンス映画。
キャロル・リンレーといえば、リアルタイムで劇場でみた「ポセイドン・アドベンチャー」(1972)で、劇中歌「The Morning After」(アカデミー歌曲賞受賞)を歌っていた(実際に歌っていたのはモーリン・マクガヴァン)のが印象的。「バニー・レーク」では、行方不明になった娘を探すために神経をすり減らす母親を熱演。
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ロンドン警視庁の警視を演じるのは名優ローレンス・オリビエ(右から2人目)
もともと存在しない娘を架空の存在として思い込んでいるのか。
幼い頃、仲が良かった兄妹のふたりは、空想した女の子供を”バニー”と名づけていたことも発覚し・・・。いい人や、エロ爺や、怪しい人物も登場するが。
紙をビリビリと破ると、そこにクレジット(監督、出演者の名前など)が現れる。画面全体がめくられると、実際の映画の画面に移る。
抜群のタイトル・デザインを担当してい
るのは、オットー・プレミンジャー監督の「カルメン」(1954)以来コンビを組むことが多いソール・バス。
るのは、オットー・プレミンジャー監督の「カルメン」(1954)以来コンビを組むことが多いソール・バス。
最初にソール・バスのデザインを知ったのは、1970年頃リバイバルでみた「ウエストサイド物語」(1961)と「おかしなおかしなおかしな世界」(1963)だった。アイデアとセンスに満ちたデザインが秀逸だ。
「バニー・レークは行方不明」も、不気味さ、不安感を煽るようなデザインが見ごたえがある。
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映画のジャンルで”ミッシングもの”(失踪・誘拐・行方不明)の原点にして最高傑作と言われる「バニー・レークは行方不明」。
近年では、ジョディ・フォスターが飛行機の機内で娘がいないとヒステリックで正気を失うほど騒ぐ母親を演じた「フライトプラン」(2005)やジュリアン・ムーアの「フォーゴットン」(2003)などが浮かぶ。
「バニー・レークは行方不明」も同系の映画だが、結末は想像を超える(←30%ネタバレ?)。「シックス・センス」「エクソシスト」などは、見た人は決して結末を言わないでください、という宣伝文句だったが「バニーレーク~」も言わない方がいいだろう。
この映画は、しばらくビデオ化、DVD化されなかったようだが、Tsutayaの「良品発掘」のラインアップの中にあるようだ。
監督:オットー・プレミンジャー
脚本:ジョン・モーティマー/ペネロープ・モーティマー
撮影:デニス・クープ
音楽:ポール・グラス
出演:キャロル・リンレイ/キア・デュリア/ローレンス・オリヴィエ/ノエル・カワード/エイドリアン・コリ
1965年/イギリス/107分
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