fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「おかしなおかしなおかしな世界」(1963)再々見。

f:id:fpd:20190512073222j:plain

f:id:fpd:20190512073243j:plain

映画「おかしなおかしなおかしな世界」(原題:It's a Mad, Mad, Mad, Mad World,1963)をまたまた見た。所見は1970年代はじめリバイバルシネラマ大画面で見た。今回3回目。上映時間が長く3時間近い(161分)(途中でインターミッション「休憩」が入る)のが難点。2時間にコンパクトに編集して欲しい(笑)。
 
監督は「手錠のまゝの脱獄」「ニュールンベルグ裁判」など、どちらかといえば硬派なイメージのスタンレー・クレーマー。タイトル・デザインは「北北西に進路を取れ」「ウエストサイド物語」など多くの名作を手がけたソール・バス
 
ミッキー・ルーニーなど当時の大物俳優やコメディアンなどが多く出演した豪華ドタバタ喜劇。主題歌はシュレルズ。公開当時は日本で初めてとなるスーパーシネラマ方式で上映。
・・・
カルフォルニアのパームスプリングス近くの山岳地帯、国道74号線を1台の1957年型フォードフェアレーンが爆走していた。その車はハイウェイを走る数台の車を次々と追い抜きカーブでハンドルを切り損ねると崖に落下して大破
 
それを目撃していた4台の車から5人の男が崖下に降りて事故車から投げ出されたドライバースペンサー・トレーシー、2役)を発見。息を引き取る前に男が言い残した言葉は「ロジタ公園に35万ドルが埋めてある。大きな”W”が目印だだった。
 
 4台の車に乗る5人の男達は、海草会社社長ラッセル(ミントン・バール)と妻のエメリン(ドロシー・プロバイン)、妻の母マーカス夫人(エセル・マーマン)の1台、歯科医クランプ(シド・シーザー)とその妻モニカ(イーディ・アダムス)の1台、ギャグ・ライターのベンジャミン(バディ・ハケット)と相棒のベル(ミッキー・ルーニー)の1台と家具運搬中のパイク(ジョナサン・ウィンタースだった。
 
一方、ツナ缶詰工場から35万ドルを盗んだ強盗犯を15年間追い続けていたサンタ・ロジータ警察のT・G・カルペッパー刑事部長(スペンサー・トレイシー)は、前科があるグローガンを真犯人と睨み署の警官を動員し密かに尾行していた。
 
カルペッパーは事件が解決したら引退し年金暮らしをする事を夢見ていたのだが、グローガンが事故死をしたという報告を受けて落胆する。しかし、事故の目撃者が5人ことを知り、5人に警官が聞き込みをするが、何も言っていなかったという
 
目撃者一行は、路肩に車を止めると35万ドルの分配についての相談を始めるが、目撃者一行が車を止めて何か話し合っていると報告を受けたカルペッパーは、目撃者5人がグローガンから35万ドルの所在を聞いたのではと推理し、目撃者一行を秘かに尾行するように命じる。
 
クランプが提案した分配案は否定され結局見つけたものの”早い者勝ちということになり、目的地に向けて4台の車による追いつ追われつの宝探しレースが始まった
 
イメージ 6 
 4組の男女は途方もない大金に初めは呆然としたがもしかしたらという欲が起こった。各組は警察から監視されているのも知らずに、金を一人占めにしようとロジタ市を目指して爆走が始まったのだが・・・。
ラッセル・フィンチ ミルトン・バール
メルヴィル・クランプ シド・シーザー
ベンジー・ベンジャミン  バディ・ハケット
マーカス夫人 エセル・マーマン
ディン・ベル  ミッキー・ルーニー
シルヴェスター・マーカス  ディック・ショーン
オットー・マイヤー フィル・シルヴァース
アルジャーノン・ホーソン  テリー・トーマス
レニー・パイク  ジョナサン・ウィンタース
モニカ・クランプ  エディ・アダムス
エメライン・フィンチ  ドロシー・プロヴァイン
タイラー・フィッツジェラルド  ジム・バッカス
マイラー・グローガン  ジミー・デュランテ
タクシー運転手  ピーター・フォーク
車でカルペッパーの帽子を轢く男  ジェリー・ルイス
消防士  三ばか大将
波止場の男  バスター・キートン
スタッフ
脚本:ウィリアム・ローズタニア・ローズ
撮影:アーネスト・ラズロ
主題歌:シュレルズ
タイトルデザイン:ソール・バス
 
ビルの外階段に取り残された欲まみれの男たちを消防車のクレーンのはしごで救おうとするが、はしごに乗った男たちが重すぎて、はしごが大揺れ。人物があちこちの吹っ飛ばされるシーンは、抱腹絶倒。
 
おしゃべりで口うるさいマーカス夫人を演じたエセル・マーマンが印象に残る。周りから、”くそばばあ”と言われると、怒り出す。息子とべったりで、この息子が、マザコンのバカ息子。母親がいじめられていると知ると、車を飛ばすが・・・。
 
贅沢に俳優を使っているが、その割には、おバカ・ドタバタ映画で、今見ると、ややイマイチ。カーチェイスは見所で「ブリット」(1968)「フレンチ・コネクション」(1971)が登場するまでは、カー・チェイスものではトップクラスの迫力がある。