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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ヘイル、シーザー!」(2016)</span>



ノーカントリー」でアカデミー賞作品賞を受賞したのをはじめ、ヒット作を連発するジョエル&イーサン・コーエン兄弟監督の「ヘイル、シーザー!」(原題:HEIL,
CEASAR!, 2016)を見た。TOHOシネマズシャンテ(日比谷)にて。

1950年代、テレビに押され気味の時代。ハリウッド映画界では、巻き返しを図らんと大作の製作を始めるが、主演のスター俳優の誘拐事件が勃発し、その騒動が描かれる。ジャンルとしては、コメディ・サスペンスといったところか。




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1950年代、ハリウッドが“夢”を作り世界中に贈り届けていた時代。
スタジオの命運を賭けた史上空前のスペクタクル超大作「ヘイル、シーザー!」の撮影が始まっていた。


だがその撮影中、主演俳優であり世界的大スターのウィットロック(ジョージ・クルーニー)が何者かに誘拐されてしまう。スタジオが大混乱に陥る中、事件解決への白羽の矢を立てられたのは貧乏くじばかりを引いている“スタジオの何でも屋”エディ(ジョシュ・ブローリン)だった。

お色気たっぷりの若手女優(スカーレット・ヨハンソン)や、みんなの憧れのミュージカルスター(チャニング・テイタム)、演技がどヘタなアクション俳優(アルデン・エーレンライク)など撮影中の個性溢れるスターたちを巻き込みながら、エディは難事件に挑んでゆくが・・・(MovieWalker)。

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コーエン兄弟の作品は、やや難解で、どうもすんなりと共感できる作品が少なく、苦手な部類の監督。「ファーゴ」(1995)や「ノー・カントリー」(2007)などのヒット作品は、毒のある作品ながら面白く見られた。一方で、「オー・ブラザー!」「バーン・アフター・リーディング」などは、入り込めなかった。

この「ヘイル、シーザー!」は、好みが分かれる映画。
ハリウッドのスタジオの内幕に迫るというテーマと豪華俳優は興味があってみたが、わかりにくかった。ウィットロック(ジョージ・クルーニー)を誘拐するのが、ハリウッド・テンといわれる共産主義の作家十人であったり、牧師に懺悔ばかりする人間が登場したり・・・。何が言いたかったのか。

また、劇中劇「ヘイル、シーザー!」は、あの名作「ベン・ハー」のシーンを彷彿とさせる場面もあった。明らかにキリストを連想させる後ろ姿が登場し、だれかれと分け隔てなく、水を与えるというシーンで、ウィットロック(ジョージ・クルーニー)が、その姿を見て感動するシーンがある。




水兵たちが踊るタップダンス・シーンは、ミュージカル仕立てで、その部分は見応えがあった。

ティルダ・スウィントンは、ジョージ・クルーニーと共演した「フィクサー」(原題:Michael Clayton、2007)で、アカデミー賞助演女優賞を獲得しているが、「ヘイル、シーザー!」では、双子の姉妹を演じて、強烈な印象を残した。


スカーレット・ヨハンソン
が演じる新進気鋭の若手女優は、かつてミュージカル映画で水中ショーを披露したエスター・ウイリアムズがモデル。「ザッツ・エンターテイメント」の中で見ることができる。

演技力や歌唱力は二の次で、美貌とスタイルさえよければ大スターになりえた時代の女優を堂々と演じ、笑顔の裏に潜む裏の顔を持った小悪魔的なキャラクターで男を振り回し続ける。

前半、やや睡魔に襲われてしまった映画で、やはり、コーエン兄弟の映画は難しかった。


★★

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