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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「イノセント・ガーデン」(2013)</span>


 
イノセント・ガーデン」(原題: Stoker)は、「オールド・ボーイ」などで知られる韓国の監督・パク・チャヌクのハリウッド・デビュー作である。主演は「アリス・イン・ワンダーランド」のミア・ワシコウスカ。共演に「めぐりあう時間たち」のニコール・キッドマン、「ウォッチメン」のマシュー・グード

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サスペンス・ミステリー映画ということだが、好みが分かれそうな映画だ。
デヴィッド・リンチ監督の「ブルーベルベット」や、「ツイン・ピークス」といった猟奇映画に近い、どちらかといえば、サイコパス(殺人鬼)映画である。
 
実際、映画「サイコ」のシャワー・シーンのオマージュとみられうシーンもあり、18歳の主人公・インディ・ストーカー(ミア・ワシコウスカ)の周りで次々に起こる事件はヒッチコック・タッチを連想させる。
 

 
この映画の原題は「Stoker」で、これは主要人物であるインディア、エヴィ、チャールズの姓。日本語のタイトルを「ストーカー」とカタカナにすると、執拗につきまとうという「Stalker」を連想してしまうので、誤解されないようにタイトルを変えているようだ。
”無垢の庭”というイノセント・ガーデンというのも、ややわかりにくいが。
 
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大きな屋敷に暮らす少女インディア・ストーカー(ミア・ワシコウスカ)。
誕生日には毎年、広大な庭のどこかに父からの靴のプレゼントが隠されていた。
 
ところが18歳を迎えたこの日、彼女が見つけた箱の中には、謎めいた鍵が1つ入っているだけだった。時を同じくして贈り主であるはずの最愛の父が、不審な事故で突然の死を迎えた。
 

 
こうして、決して心を通わせたことのない母エヴィ(ニコール・キッドマン)と2人きりになってしまったインディア。ところが葬儀の日、長年行方不明だった叔父のチャーリー(マシュー・グード)が姿を現わし、そのままインディアたちと一緒に暮らし始める。そしていつしか、知的でエレガントなチャーリーの魅力に心奪われてゆくインディアだったが・・・。
    
ストーカー家というのは、日本の旧家と呼べるような名家であり、広大な敷地で貴族のような生活をしている。インディア自身も、学校などでは周囲から浮いていて、写生の時間でも、まったく別の絵を描いたりしている。男子生徒からからかわれたりしている。
 
父親とは狩猟を通じて仲が良く、その狩猟のシーンが挿入されるが、これが最後で生きている。
 

 
何が言いたいのか、わかりにくい面もあるが、ヒロインの18歳の少女の持つ、秘められた”サイコパス”に目覚める過程を描いたと言える。そのきっかけとなったのが、叔父のチャーリーの登場だった。
 
このチャーリーが、実はサイコパスの本性を備えていて、響きあうものがあったようだ。ふたりが同時に並んでピアノを演奏するシーンがあるが、このシーンがそれを象徴している。
 
個人的には好みの種類の映画ではないので、よほどサイコパス映画の好きな人以外はお勧めできない。”観る人を選ぶ”映画か。
 
ニコール・キッドマンも、なかなかいい作品に巡り会えないのか、このところ「ムーラン・ルージュ」「めぐりあう時間たち」「コールド・マウンテン」並みの映画がないのが寂しい限り。
 
★★
 
最近、見てきた映画は「橋」(☆☆☆☆)から「断崖」(☆☆☆)だったが、「イノセント・
ガーデン」(無垢の庭)は★★で、橋を渡って、断崖に来たら、転げ落ちた・・・といったところか。「進路」の舵取りを思い切って”北北西”に回さないといけないようだ。
 
 
 
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