「マーゴット・ウエディング」（2007、劇場未公開）を見た。監督が最新作「マリッジ・ストーリー」（2019）のノア・バームバック監督ということで期待したが、劇場未公開というのに納得。たとえオスカー女優のニコール・キッドマンと「ヘイトフルエイト」でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたジェニファー・ジェイソン・リーが出演しているとしても…。ジャック・ブラックが、この映画でもしょぼくて、女々しい冴えない男を演じている。
2005年、自身の両親を描いた「イカとクジラ」でアカデミー脚本賞にノミネートされた。自身の離婚裁判体験を描いた「マリッジ・ストーリー」はアカデミー作品賞・脚本賞にノミネートされた。
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マンハッタンに暮らす作家の姉・マーゴット（ニコール・キッドマン）は完璧な暮らしを手にしているようで、現状は夫と不仲。ダラダラ暮らしている妹ボーリン（ジェニファー・ジェイソン・リー）とは長年不仲であったが、妹が結婚するというので、息子とともに田舎に行く。息子といっても外見は髪を伸ばした女の子に見える。周りからはゲイと言われている。
1年ほど付き合って結婚するという相手の男・マルコス（ジャック・ブラック）は絵を書いているというが無職。マーゴットにしてみれば、奔放な生活を送る妹と同様マルコスもダメダメ人間に見えてしまう。マーゴットは「この結婚はうまくいかない！私が壊してあげたほうが絶対幸せになる」と、自分の嫉妬心を脳内変換して邪魔していくのだ。
そもそもマーゴットが妹から嫌われている理由は自分にあるのに、自分の非は完全無視。妹がそれに対して必死で抗う姿を見ていると、どちらがまともなのか、噛み合わず滑稽に映る。
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内容がシリアスすぎて地味。一見”まとも”にみえる人間の側のほうの思考がおかしいといった皮肉も描かれている。姉妹の対立や親子関係の人間関係などの内容と映画の色調が全体に暗いので、一層ジメジメした滅入るような仕上がりになっている。ニコール・キッドマンもこのところパッとした映画に出演していないのが気になる（笑）。劇場でお金を払っては見ない映画。”勢い”記事にも力が入らない（笑）。
