「リピーテッド」(原題:Before I Go to Sleep、2014、英、米、仏、スウェーデン合作)を見た。ニコール・キッドマンとコリン・ファースという2大アカデミー賞俳優共演のミステリー・サスペンス映画ということで見たが、内容はイマイチでB級スリラーだった。タイトルがよくない。
原作は、S・J・ワトソンの小説「わたしが眠りにつく前に」。「ラスト・ターゲット」(2010、The American)の脚本を手掛けたローワン・ジョフィが脚本・監督を務めた。製作総指揮はリドリースコット。
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クリスティーン(ニコール・キッドマン)が朝目覚めると、そこは見覚えのない部屋で隣には見知らぬ男性が寝ていた。この状況を理解できず困惑する彼女に、ベン(コリン・ファース)と名乗るその男性は説明をしだした。
壁一面には、”結婚式”のベンとクリスティーンの写真の数々が貼ってあった。
クリスティーンは自動車事故の後遺症により記憶障害を患っており、毎朝目覚める度に前日までの記憶を全て失ってしまうのだ。そしてベンは彼女の夫であり、自分の存在や結婚したことすら忘れてしまう妻を10年以上献身的に支えているという。
そんなクリスティーンのもとに、ナッシュ(マーク・ストロング)と名乗る男性から電話がかかってくる。クリスティーンの主治医だというその男は、治療の一環として数週間前からベンに内緒で映像日記を製作するよう指示していたことを告げ、その日記の隠し場所を彼女に教えるのだった。
かつてクリスティーンを襲った犯人は誰なのか。主治医のナッシュをも疑い始めるクリスティーン。親友だったクレア(アンヌ=マリー・ダフ)を探し出すと、クレアはクリスティーンの症状に悩み続けたベンの苦しみを語った。
正体不明の犯人は誰なのか。それが分かっても、翌日には忘れてしまうクリスティーン。犯人は、それを承知でクリスティーンに接近していたのだ。犯人の正体を知り、命がけで抵抗するクリスティーン。負傷しながらも勝ち抜いたクリスティーンは、生きていた息子のアダムとの対面を果たすのだった。
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タイトル(邦題)の「リピーテッド」というのがわかりにくい。
主人公の女性は朝目覚めると昨日までのことは一切忘れてしまうという記憶喪失の状態だった。毎日、充血したような目のアップから映画は始まる。
女性(ニコール・キッドマン)が目を覚ますと、自分の隣に男がいたが、その男は自分は夫だと名乗り、事故で記憶を失くし、自分がケアしているという。1人息子がいたが亡くなったと説明する。ところがその人物は夫ではなかった。いったい何ものなのか…といったサスペンス・スリラー。
夫に知られないように、また自身の一日の体験を忘れないために、医者がカメラを用意して、その日のことをカメラに向かって語り記録させ、徐々に記憶を取り戻させようとする。そのカメラはクローゼットに隠しておく。朝になると、その医者から電話があり、毎日、繰り返してクローゼットからカメラを取り出させ、医者が迎えにいく。
やがて少しずつ事実が明かされていく。
10年前の事故というのは真っ赤な嘘で、新聞記事などでは「女性襲撃事件」としニュースになっていた。「(夫は息子は死んだといっているが、何かを隠している様子であり)息子の生存を確認するためにも、絶対に思いださなければ・・・」という主人公の焦りと意気込みはわかるが・・・。
ネタバレ:と名乗る男こそが、女性襲撃事件の”犯人”だった。」
主な出演者:
アダム:ディーン=チャールズ・チャップマン
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