同名タイトルのブリジット・バルドーの「軽蔑」(1963)という映画が有名だが、別物の
日本映画である。
鈴木杏の映画は2,3本見ていたもののあまり記憶になかったが、「軽蔑」では、体当たり演技を見せつける。鈴木杏は、新宿でストリッパーのポール・ダンサー役だが、身長は163センチとそれほど高くはないが、足がすらりと長く、短パン姿などスタイルがいい。かなり激しい役だが、その演技には驚きだ。
ところがこの「軽蔑」では、アクの強い役。ギャンブルに明け暮れるチンピラのような人物で、気性の激しさを持つ。
主人公二人の無軌道の生き様は、どこか”ボニー&クライド”(「俺たちに明日はない」)のようでもあった。「R指定」があったか知らないが、いわゆる濡れ場シーンが多く、高良健吾が、マイケル・ダグラス(「危険な情事」)やジャック・ニコルソン(「郵便配達はニ度ベルを鳴らす」」)のように、本能のままの行動に出るシーンに挑戦している(笑)。
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実家は名家でありながら、両親(小林薫と根岸季衣)と折り合いが悪く、東京で放蕩生活をおくるカズ(高良健吾)が、新宿歌舞伎町で働くポールダンサーの真知子(鈴木杏)と熱烈な恋に落ちる。2人はカズの故郷で新生活を始めるが、カズの父親をはじめ周囲は2人の関係を認めなかった。
やがて真知子は東京へ戻り、自暴自棄におちいったカズは、借金にまみれながら賭博で身を滅ぼしていく・・・。
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この映画は、「第26回 高崎映画祭」 (2012)で、最優秀主演女優賞(鈴木杏)、最優秀主演男優賞(高良健吾)、最優秀監督賞(廣木隆一)を受賞している。原作者は、この原作が出版された直後(1992年)に亡くなっている。
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「軽蔑」のタイトルの意味は、予告編によると「軽蔑されるほど人を愛する」ということのようだが・・・。主人公のカズは、女からの愛情の重圧で追い込まれて、身を滅ぼしていった、というストーリーか。破滅する男女の話で、救いがないエンディングだった。だからといって、”軽蔑”すべき映画ではなかったが・・・。
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