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<span itemprop="headline">映画「軽蔑」(2011、日本映画)</span>


 
軽蔑」は、芥川賞作家・中上健次の遺作長編小説。
同名タイトルのブリジット・バルドーの「軽蔑」(1963)という映画が有名だが、別物の
日本映画である。
 
邦画で、ここ数年活躍が続く男優の高良健吾と女優の鈴木杏のダブル主演。
監督は「余命1ヶ月の花嫁」「雷桜」の廣木隆一監督。
 
鈴木杏の映画は2,3本見ていたもののあまり記憶になかったが、「軽蔑」では、体当たり演技を見せつける。鈴木杏は、新宿でストリッパーのポール・ダンサー役だが、身長は163センチとそれほど高くはないが、足がすらりと長く、短パン姿などスタイルがいい。かなり激しい役だが、その演技には驚きだ。
 
高良健吾は「ハゲタカ」「ノルウエイの森」「苦役列車」「横道世之介」などで、どんな役にも溶けこんでしまう、ひょうひょうとした”普通ぽさ”が印象的だった。
 
ところがこの「軽蔑」では、アクの強い役。ギャンブルに明け暮れるチンピラのような人物で、気性の激しさを持つ。
 
主人公二人の無軌道の生き様は、どこか”ボニー&クライド”(「俺たちに明日はない」)のようでもあった。「R指定」があったか知らないが、いわゆる濡れ場シーンが多く、高良健吾が、マイケル・ダグラス(「危険な情事」)やジャック・ニコルソン(「郵便配達はニ度ベルを鳴らす」」)のように、本能のままの行動に出るシーンに挑戦している(笑)。
 
 

 
・・・
実家は名家でありながら、両親(小林薫根岸季衣と折り合いが悪く、東京で放蕩生活をおくるカズ(高良健吾)が、新宿歌舞伎町で働くポールダンサーの真知子(鈴木杏)と熱烈な恋に落ちる。2人はカズの故郷で新生活を始めるが、カズの父親をはじめ周囲は2人の関係を認めなかった。
 
やがて真知子は東京へ戻り、自暴自棄におちいったカズは、借金にまみれながら賭博で身を滅ぼしていく・・・。
 
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この映画は、「第26回 高崎映画祭」 (2012)で、最優秀主演女優賞(鈴木杏)、最優秀主演男優賞(高良健吾)、最優秀監督賞(廣木隆一)を受賞している。原作者は、この原作が出版された直後(1992年)に亡くなっている。
 
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高利貸しで非情な男を演じる大森南朋のほか、カズの父親役の小林薫、カズの叔父役の田口トモロヲ、そのほか緑摩子根岸季衣(としえ)などがわきを固めている。
 
「軽蔑」のタイトルの意味は、予告編によると「軽蔑されるほど人を愛する」ということのようだが・・・。主人公のカズは、女からの愛情の重圧で追い込まれて、身を滅ぼしていった、というストーリーか。破滅する男女の話で、救いがないエンディングだった。だからといって、”軽蔑”すべき映画ではなかったが・・・。
 
★★
 
 
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