土曜朝7時30分の朝のインタビュー番組「サワコの朝」はよく見る番組の一つだ。
今朝のゲストは、”字幕の女王”などとも呼ばれる戸田奈津子(77)だった。
1980年に「地獄の黙示録」で本格的に字幕翻訳家としてデビュー。
戸田以前には、高瀬鎮夫や清水俊二らの”大御所”がいたが、大学卒業後、清水俊二に師事したこと、フランシス・フォード・コッポラの来日時に、通訳などをして、コッポラの知遇を得たことが、のちの戸田奈津子の字幕人生を作り出したといえるだろう。
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戸田によれば、日本の字幕専門家は10人ほどで、30人もいたら、仕事が回ってこないという。それだけ特殊で、字幕を目指す人も、単に英語ができるだけでは全然だめで、日本語ができなければ…と語っていた。
ネットなどを見ると、戸田奈津子の誤訳リストなども散見されるが、どこ吹く風だろう。「観客は映画の画面を見るもの。字幕はちらっと見るだけ。言いたいことを凝縮して、字数制限(秒数)の中で納める」ということで、映画のセリフのすべての直訳と、字幕の映像の違いなどが紹介されていた。
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面白かったのは、2013年の外国映画の主要ヒット作品のベスト10などを見ると、ほとんどのタイトルがカタカナであったこと。戸田によると、現在はほぼ同時公開となっていて、ネットでタイトルが決まる前に「カタカナ」表記がなされていて、あとから日本語のタイトルをつけても、「あれが、これになって」と混乱してしまうかららしい。それと、中身を見て考えてタイトルをつける時間がないのだという。
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カタカナのタイトルが多いわけだ(笑)。
戸田奈津子も紹介していたが、「旅情」(原題:Summer Time)「哀愁」(原題:Water-
loo Bridge)などのように工夫する余裕もなくなっているらしい。
若者が本を読まなくなっており、字幕に難しい漢字などは使うな、ひらがなにしろ、という要求もあるとのこと。「レベルを下げる」傾向もあるのだとか。確かに漢字の意味はなんて考えているうちに画面がどんどん進んでいくが・・・。
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ロバート・デ・ニーロ、シルベスター・スタローンなどとの通訳を通しての交流が長く、
プライベートの姿・印象などを”自慢げに”語っていた、ややミーハー的なおばさん(失礼)だった。”お山の大将”の座に居座らずに、そろそろ後輩に譲ったほうが・・・笑。
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