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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「さまよう刃」(2009)</span>

 

 
 
東野圭吾原作の「さまよう刃」(2009)を見た。
原作を2時間の枠で収めるのに無理もあったのか、批評などを読むと「原作>映画」
という評価が多いようだ。だいたいその傾向は強いようだが。「刀」=やいば。
 
現在の「少年法」という法律について問う問題作でもあった。
かけがえのない存在の人を残虐な方法で殺されたとしても、加害者が、未成年の場合は、少年法に守られ、極刑に処されない。そのとき、あなたはどうするか?
 
サスペンスの形を借りているが、法と心の隔たりについて描いた重厚な人間ドラマとなっている。
 
少年たちから最愛の娘をクスリ漬けにされ、醜い性欲を遂げる肉の塊として扱われる光景を映し出すビデオテープを見てしまった父。怒りと憎しみに狂い復讐を決意する・・・(HPより)。
 
少年に償わせるためにまず更正させるべきとする法に対し、彼らが真人間になるために愛する者が踏み台にさせられては堪らないとする感情のやり場をどうするか・・・。
 
妻を亡くし、最愛の15歳の娘を陵辱・殺害された父親・長峰重樹(寺尾聰の怒りのやり場。法が無力なら、自分が仇討ちをするしかないと、犯人を探し求めて行く父親役の寺尾聡の執念の抑えた演技が圧巻。
 

 
最後に犯人に銃口を向けた父親に対して、取り囲んだ警官たちには、殺人にいたらないように、食い止めるために、警察官の”発砲許可”がおりる。娘を殺された父親が死に、残虐な少年が生かされる矛盾。 しかも、あとで父親の銃は空砲(弾が入っていなかった)だったことがわかる。
 

警察の内部でも、「法」優先のベテラン刑事・真野
伊東四朗)と市民の命・感情優先の織部竹野内豊)の意見の対立などが描かれる。
 
重厚なドラマではあったが、全体的になにか物足りなさは残る。
 
キャスト
菅野快児:岡田亮輔
伴崎敦也:黒田耕平
中井誠:佐藤貴広
伊藤:木下ほうか
田中:池内万作
川崎:中村有志
木島和佳子:酒井美紀
木島隆明:山谷初男
真野信一:伊東四朗
 
 
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