ともいわれたブライアン・デ・パルマ監督の「カリートの道」
(原題:Carlito's Way, 1993)を見た。
フェルド(ショーン・ペン)のおかげで、30年の刑のところ5年で出所。堅気の道を進もうとしたが、借りのあるクレインフェルドの頼みで、再び、抗争の中に巻き込まれていく姿を描く。デ・パルマ監督とパチーノは「スカーフェース」でコンビを組んで以来、10年ぶりのコンビ。
かつては麻薬王としてならしたカリートも、今度こそ足を洗い、バハマのパラダイス・アイランドでレンタカー屋を営むことを夢見ていた。しかし、従兄弟の麻薬取引のトラブルに巻き込まれたカリートは、心ならずも手を血で染めることになる・・・。
マフィアのボス、トニー(フランク・ミヌッチ)に脅され、脱獄の手引きをさせられる。クレイフェルドに恩義があるカリートは断りきれずに手を貸すが・・・(HPより)。
ゲイルとグランド・セントラル駅で落ち合って、カリートは、飛行機で脱出を図るが、駅構内でトニーのもう一人の息子ヴィニー(ジョゼフ・シラーヴォ)一味と壮絶な銃撃戦を演じる。ゲイルと列車に乗り込もうとした瞬間、カリートは寝返った用心棒のパチャンガの手引きでベニーに撃たれ、静かに息絶えるのだった。ゲイルは、カリートとの間の子供を身ごもっていた。
列車内、駅構内、あるいはエスカレーターでの追跡シーンと銃撃戦は圧巻。
パチーノは、ひげを蓄え、「セルピコ」に匹敵するくらい精悍で、カッコいい役柄だ。
かつての恋人、ゲイルに言う言葉「夢は向こうからは近づいては来ない。追うんだ」という言葉が印象に残る。映画では、再三「パラダイスへの脱出」という看板が登場する。カリートとゲイルは、この看板のように、自由を得て新たな道に進むという夢を
追ったのだが・・・。
クレインフェルドを演じているのがショーン・ペンであることは、うかつにも?後でわかった。メガネをかけ、イメージが違っていた。いまでは、「ミスティック・リバー」「ザ・インタープリター」「ミルク」などで、押しも押されもせぬアカデミー賞俳優の一人だ。
☆☆☆