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映画「リコリス・ピザ」(原題: Licorice Pizza、2021)を見る。

リコリス・ピザ」(原題: Licorice Pizza、2021)を見る。製作・脚本・撮影・監督は「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」などのポール・トーマス・アンダーソン(PTA)

事実に基づいたストーリーということで、1970年代を舞台にした青春映画。第94回アカデミー賞で作品賞を含む3部門にノミネートされた。

主演は、これがともにデビュー作となったアラナ・ハイムクーパー・ホフマン(監督の盟友だったフィリップ・シーモア・ホフマンの息子)。この主人公二人が、70年代の時代を映す狂言的な役割を果たしているようだ。

タイトルにピザとあるが、イタリアの窯焼きのおいしいピザでも出てくるかと思ったら、一切出ない。原題のLicorice Pizzaというのは、1969年から1980年代後半にかけてカリフォルニア州南部で店舗を展開していたレコードチェーンの名前から取られたものだという。

このタイトルにしたのは、アンダーソン監督が子供の頃の記憶で真っ先に出てくるワードだからといい、子供の頃にあったが今は無くなった存在は名前を聞くだけで懐かしさを感じるからのようだ。

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1970年代前半のアメリカでの映画や俳優事情などを知らないと、固有名詞がどんどん出てくるので日本では一般的にちんぷんかんぷんになりそう。

<ストーリー>
1973年、ハリウッド近郊のサンフェルナンド・バレー。子役として活動する高校生のゲイリー・バレンタイン(クーパー・ホフマン)は、ある日学校にやって来た写真技師アシスタントのアラナ・ケイン(アラナ・ハイム)に一目ぼれする。

「運命の出会いだ」と告白してくるゲイリーを、年上のアラナは相手にせず受け流す。その後、食事をするなど共に過ごすうちに二人は距離を縮めるが、ふとしたことですれ違ったり、歩み寄ったりを繰り返していく。

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ユダヤ教安息日のディナーに招かれたゲイリーが「無神論者だ」というと、テーブルの家族一家が凍り付くシーンはインパクトがある。

バーブラ・ストライサンドと長年交際していた人物が出てきて、ストレイサンド、ストライザンドなどと発音する青年に、ストライサンドだと何度も訂正させるというシーンもある。

そのほか、グレース・ケリーウィリアム・ホールデン、政治家などの実在した人物の名前もポンポン出てくる。「ルーシー・ショー」という人気テレビ番組のルシル・ボールがモデルの人物もいた。

日本でも1970年前後にはやったゲームセンターのスマートボールアメリカではピンボール)が登場している。

主役の二人がともにデビュー作ということで、もどかしさを狙っているのかもしれないが、ややぎこちなさを感じる。全く感情移入はできない。一方で、やはりベテラン俳優のショーン・ペンの存在感が圧倒する。

<キャスト>
アラナ・ケイン: アラナ・ハイム…撮影助手。25歳。
ゲイリー・ヴァレンタイン:クーパー・ホフマン…子役出身の若手俳優。15歳の高校生。
ジャック・ホールデン: ショーン・ペン…ベテランのスター俳優。
レックス・ブラウ: トム・ウェイツ…映画監督。
ジョン・ピーターズ: ブラッドリー・クーパー…映画プロデューサー。
ジョエル・ワックス: ベニー・サフディ…政治家。
フレッド・グウィン: ジョン・C・ライリー…ハーマン・マンスター役の俳優。

 

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