「不毛地帯」第17話。ますます佳境に入り、おもしろく・・・。
今回は、イランの石油入札を巡る情報戦の激しさが中心。
壹岐正(唐沢寿明)と兵頭信一良(竹野内豊)が、モスクワに向かった。イラン・サルベスタン鉱区の国際入札に際し、他社の入札価格を入手するため、かねてから面会を求めていたイラン国王の側近である医師ドクター・フォルジに会うためだった。
一方、五菱商事、五井物産とともに日本石油公社グループとしてサルベスタン鉱区の国際入札に臨む東京商事の鮫島辰三(遠藤憲一)は、嗅覚が鋭い。イランへの経済ミッション派遣では、イラン政府へのアピールに成功していたが、イランの近畿商事の動きが鈍い。
五菱商事、五井物産は、「近畿商事は、負けたと思って、あきらめて退散しただけだ」とタカをくくる。鮫島は、壱岐の動きを探るために、義理の娘でもある直子(多部未華子)に電話をして、「壱岐が大変なことになっている」などとうそをつき、直子が「モスクワでどうしたのか?」という言葉を引き出し、壹岐がモスクワにいることを知る。相変わらず、狡猾なやりかただ・・・(笑)。
壹岐たちがイラン国王の側近と接触したことを確信した鮫島は、五菱商事の神尾(名高達男)や五井物産の神尾(大門正明)に対し、入札価格に500万ドル上乗せすべきだと主張する。公社に200万ドル、商社1社につき100万ドルづつの上乗せをすることにした。
同じころ、帰国した壹岐は、社長の大門一三(原田芳雄)にフォルジから提示された条件を伝える。情報戦が激化するなか、ついに入札が行われた。
結果は、近畿商事と米国パートナーが1位。2位は、西ドイツ。日本石油公社グループは3位にとどまった。1位は、3,990万ドル、2位はわずか40万ドル差の3,950万ドル、3位は3,900ドルという僅差だった。勝ち誇る壱岐。敗れた鮫島は、「やられた」と肩を落として苦笑い。
イラン側は、近畿商事の入札姿勢に、やる気、パッションを感じたという。しかし、ドクター・フォルジは、サルベスタンは、第二のシベリアになると不気味な発言を仲間にする。
壱岐はさっそく、毎朝新聞の田原記者に、落札結果をスクープさせる。マスコミは一斉に、壱岐を取材する。壱岐に、日本石油公社に詫びを入れさせる仲介役を買って出た小出は、壱岐の勝利に呆然として、ゴミ置き場に崩れ落ちた。近畿商事にひと泡吹かせようというたくらみはなくなり、敗者のみじめさを味わう。
入札で勝利した近畿商事だが、まだまだ予断を許さない事態が待ち受けているようす。
空港でわずかな時間、壱岐と再会した千里(小雪)は、「シルクロード」を見学に行くと壱岐に伝える。壱岐は、同じころイランに出かけるが、すれ違いとなることから、東京に来たら、まっ先に自分のところに寄るようにと、合鍵を千里に手渡す。千里は、壱岐の力で近畿商事が入札に勝利したことを喜ぶとともに、壱岐との次の逢瀬を楽しみにする。壱岐もようやくほっとした様子で、表情も「にやっ」としたような明るさを取り戻すが・・・。
今回の入札は、壱岐の勝ち。ただ、次回は再び難題が降りかかってきそうだ。
ますます目が離せない「不毛地帯」だ。来週も「遅滞」しないよう見ないと・・・。
こちら↓
1分間の映像でも、1週間も準備にかかるとは、気が遠くなる(笑)。
「不毛地帯」ファン会員の方々、今回も見てくれましたか。