fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

1970年代(143)「イルカの日」(1974)

「イルカの日」(1974)は、日比谷映画街にあった有楽座のロードショーで見た。

イルカというのは、賢いらしく、この映画では、人間の言葉を覚えてしまった
ために、政治的に悪用されるという危険な状況におかれることになる・・・。

最も知能指数が高いといわれるイルカの生態を利用した政治的陰謀(イルカを
使って大統領を暗殺しようという企て)を阻止せんとする海洋学者の戦いを描いていた。

イルカが言葉で人間と交流ができるという事実に驚いた記憶がある。

(ストーリー)
海洋動物学者として世界的に著名なジェイク・テリル博士(ジョージ・C・スコット)は、
フロリダの沖合い遠くの小島にイルカを研究するための研究所を持っていた。

モダンな施設には、6人の助手たちがいた。

1頭のイルカに簡単な英語を教えていたが聡明なテリルは、自分の研究が、政治の力によって悪用される危険性を充分知っていたが、スポンサーである財団にも報告していなかった。

しかし、政府の調査期間では、早くもそのことをかぎつけて、テリルの研究に対する調査を開始していたのだった・・・。

テリルが、母親代わりになって育てたイルカはファー(アルファー)と名づけられ、
テリルを「パー(パパ)」と、呼吸孔から出す可愛い声で呼ぶほどに成長していた。

いってみれば、ファーはテリルとその妻マギー(トリシュ・ヴァン・デベール)の
1人息子のような存在だったのだ。

イルカの学習はさらに進んで、単語だけでなく文章も覚えるようになっていった。

そんな時、資金を提供している財団の管理官デマイロ(フリッツ・ウェーバー)は、
研究の具体的成果をこれ以上秘密にするなら、援助を打ち切ると通告してきたのだった。

やがて、政府に陰謀に利用されるイルカ・・・。

テリルが過去の自分の研究が、純真なイルカの心を傷つける結果になったことを後悔し、ファーとビー(ファーの友だちのイルカ)を海に放し、外海へでるよう命じる彼の心ははり裂けんばかりに痛んだが、すぐやってくるであろう組織の復讐を考えると、こうするより他に方法がなかったのだ。

「パー」といつまでも海岸で呼びつづけるファーの声が彼ら夫婦の耳にはつらかった。
このあたりは泣かせます!

監督は、「卒業」「愛の狩人」「キャッチ22」「クローサー」などのマイク・ニコルズ