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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">&#039;00年代(60)映画「シカゴ」(2003)</span>


「シカゴ」は、ブロードウェイミュージカルの傑作「シカゴ」を映画化したもの。

近年、アメリカ映画界においては、ミュージカル映画はヒット作に恵まれない状況が続いていたが
そのジンクスを覆した作品として評価されている。


まず、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、レニー・ゼルウイガーが歌って踊ることができる
という事実に驚いた。そういえば、ニコール・キッドマンも「ムーラン・ルージュ」で
歌っていた。

レニー・ゼルウイガーは、それまでミュージカル経験がまったくなかったという。

キャサリンも、17歳のときにミュージカル「42nd ストリート」に出た経験があるというものの
オープニングで歌って踊る「オール・ザット・ジャズ」は、ミュージカルスターとして
堂々と歌って圧巻だった。




それもこれも、監督のロブ・マーシャルの2ヶ月間の特訓の賜物といわれている。

映画は、2003年度アカデミー賞の作品賞、助演女優賞キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)、
美術賞、衣装デザイン賞、音響賞、編集賞の6部門を独占した。

この映画は、台湾の劇場で一度見ていたが、字幕なしで、レイトショー(睡魔と葛藤?)だったため、
いまひとつ、わかりにくかったため、DVDで再見した。

舞台は1920年代のシカゴ。

舞台スターを夢見るロキシー・ハート(レニー・ゼルウィガー)は「有名にさせてやる」と言った
男に騙されたことを知り、怒りのあまり男を殺してしまう。

留置場へ送られた彼女はそこで憧れのスター、ヴェルマ・ケリー(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)と
遭遇。実はヴェルマはコンビを組んでいた実の妹を殺して捕まり、伝説のヤリ手弁護士ビリー・フリン(リチャード・ギア)を雇って弁護して貰っていたのだ。それを知ったロキシーもさっそくビリーに弁護を頼むのだが・・・(HPより)。

従来のミュージカル映画は、突然、俳優がストーリーの途中で歌い踊るというものだったが、
本作ではヒロイン、ロキシーの空想をミュージカルシーンとして描いた点が印象に残る。

留置場内での生活を現実として描いている。

これにより自然にミュージカルシーンが導入でき、さらに夢見る殺人者ロキシーの舞台女優への
執着を理解することができる。




キャサリン・ゼタ=ジョーンズのオープニングでの「オール・ザット・ジャズ」の熱唱ぶりと
ダイナミックな踊りの迫力には圧倒させられる。

ゼタ=ジョーンズは、初めて見た映画「エントラップメント」(1999)で、銀行のセキュリティ
(レーザーによる侵入者検知システム)をかわして、しなやかにくぐりぬける身体の
やわらかさに驚いたものだが、「シカゴ」の圧倒する踊りは、ティナ・ターナー並みの
迫力だった!(笑)

レニー・ゼルウイガーの役者根性がすごい。

あの「ブリジット・ジョーンズの日記」では、あえて、役柄で太めになり、「シカゴ」では、
まったくこれが同一人物かと思わせるスマートぶり。

刑務所の女看守のクイーン・ラティファーは、あのとおりの大柄で迫力!

リチャード・ギアは、「Shall We Dance?」で、歌えることを実証したが、
「シカゴ」でも、タップダンスをうまく踊っていた。

いまのところ、2000年以降のミュージカル映画では、「オペラ座の怪人」「プロデューサーズ
ドリームガールズ」などとならんで、ミュージカル・ファンを楽しませてくれた映画の1本だった。


☆☆☆☆