老練な美術泥棒のショーン・コネリーと美貌の保険会社調査員キャサリン・ゼタ=ジョーンズの駆け引きを描くサスペンス・ロマン。
老境のコネリーは68歳で渋かったが、ゼタ=ジョーンズは29歳の若さで、レーザー光線をくぐる抜けるしなやかな動きを見せ、ハツラツとした美貌を見せたが、意外にも、その年のゴールデンラズベリー賞最低主演女優賞を受賞。
監督は「コピーキャット」のジョン・アミエル。脚本は「グッドナイト・ムーン」のロン・バスと「アポロ13」のウィリアム・ブロイルズ・Jr.。製作には、主演のショーン・コネリーも名を連ねている。撮影は「マスク・オブ・ゾロ」のフィル・メヒュー。音楽は「ラウンダース」のクリストファー・ヤング。共演は、「アウト・オブ・サイト」のヴィング・レイムス、「アルマゲドン」のウィル・パットンほか。
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ニューヨークの高層ビルからレンブラントの名画が盗まれた。
美貌の保険調査員ジン(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)は犯人は美術品専門の怪盗マック(ショーン・コネリー)と目星をつけ、上司クルーズ(ウィル・パットン)に中国の黄金のマスクを餌にマックを罠(=エントラップメント)にかけることを提案。
ジンは自らマックに接近し、マックの相棒となり、犯行の確証をつかもうとする。
老練で慎重そのもののマックは最初はジンを信用しなかったが、やがてジンに泥棒の資質があることを見抜いてパートナーにする。
訓練が続くがその過程でマックはジンが保険会社の調査員だと知り、尋問するが、彼女はセキュリティコードを盗むための方策だと抗弁。嫌疑を晴らしたジンはニューヨークの銀行から2000年1月1日にコンピュータの誤作動を起こさせて80億ドルもの巨額を強奪する計画を持ちかけた。
マックの相棒のティボドー(ヴィング・レイムス)はジンの正体を疑って彼に忠告するが、計画は進められる。かくしてふたりは互いの腹のうちを探りつつ、前代未聞の巨大な罠を仕掛けるのだった(MovieWalker)。
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”泥棒映画”だが、だましたつもりが、逆にだまされていたといった展開や、マックがプロの泥棒稼業の仕事には、個人的感情は挟まないというルールで、ジンをパートナーとして組むのだが、最後にはジンへの恋に気付くというロマンティック・サスペンス。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズは、前年の1998年の「マスク・オブ・ゾロ」(未見)で人気となったようだが、「エントラップメント」で初めて見た当時は、かつてのCC(クラウディア・カルディナーレ)のような芯が強く、野性的な魅力を感じた。
この映画以降、ゼタ=ジョーンズの映画を見るようになったが、「シカゴ」(2002、アカデミー賞助演女優賞受賞)、「ディボース・ショウ」(2003)、「ターミナル」(2004)、「オーシャンズ12」(2004)などが印象に残る。
ショーン・コネリーは、「エントラップメント」の後、2本の映画「小説家を見つけたら」(原題:Finding Forrester, 2000)、「リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い」(原題:The League of Extraordinary Gentlemen, 2003)と声の出演の「ビリー・ザ・ヴェット」があるだけで、2006年に引退宣言をした。
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