たまには、”変わった映画”の紹介を(笑)。
ちょっとおどろおどろしい、という点では、横溝正史的映画なところもある。
江戸川乱歩原作の「屋根裏の散歩者」は、これまで4回も映画化されている。
それだけ、人気があリ、普遍的ということか。
1976年版は「江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者」が正式タイトル。
最初の映画化は1970年製作の映画。
1976年版は2度目の映画化。この映画しか見ていない。
その後、1992年(公開1994年)、最近の2006年版である。
江戸川乱歩生誕100年にあわせて1992年版が作られたようだ。
下宿、東栄館~から見た、遠くの浅草十二階が舞台。
その屋根裏をゆっくりと這う男の影。
郷田三郎である。
貴婦人清宮美那子の穏し部屋。
そこへ美那子が入って来るや、頬に紅をつけた道化師が現われ、美那子を愛撫する。
喘ぐ美那子の表情が、一瞬停止した。
誰かが見ている・・・。
屋根裏の散歩にこよなき孤独の愉しみを見いだした郷田の眼下では、
下宿館の住人たちの秘め事がくりひろげられていた・・・。
人間の根底にある他人の生活の「覗き趣味」(笑)。
様々な人間模様をあぶりだすが・・・ 関東大震災に見舞われて・・・。
江戸川乱歩のエロチシズムの映画だった。
日活ロマンポルノの第一人者、宮下順子の主演。