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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

⑫映画「ポセイドン」…リアルさに徹したのか物語は希薄。

 

↑30年以上前のポセイドンアドベンチャーと比較するなといわれても。

「ポセイドン」(2006)を見ました。前作の公開から30余年。リアルタイムで見た、ジーンハックマン、アーネストボーグナイン、シェリーウインタースなど往年の大スター競演の前作とは、だいぶ違うという印象でした。
 
今回のポセイドン号の豪華客船は、桁違いにスケールアップしており、最初の導入部で、船の全貌をわれわれは知りますが、ひとつの大きな高層インテリジェントビルを思い起こさせます。
 
徹頭徹尾、容赦なく、自然の怖さと、転覆後の、二次、三次災害を見せつけます。リアルに、リアルにという映像を通じての恐ろしさは、十分すぎるほど、伝わってきました。迫力という点では、あの「大地震」「タワリングインフェルノ」を凌ぐかもしれません。とくに転覆シーンは、想像を超えたリアルさで迫ります。

欲を言えば、物語、人間描写が、希薄だったのではないか、と思います。誰が主役ということも特になく、生き残りのために、戦う姿に比重がかかっていたようです。
前作もそうでしたが、この人も死んでしまうのか、といった場面もありましたが、
それもより真実味を持たせるための脚本だったのでしょうか。

娯楽映画というよりも、宣伝文句にもあったように、観客を現実にポセイドン号の
乗客に見たてた、参加型(?)デザスタームービーとしては評価でき、あの「タイタニック」と比べては、ストーリー性がない分だけ、劣るといわざるを得ない海洋アドベンチャー「巨編」でした。リチャードドレイファスは、「ジョーズ」でも闘いましたが、
当然30年もたっているわけで、年もとりましたが、海水シーンなど、まだまだ元気なところを見せていました。

鑑賞:台湾(台北)の映画館にて。

★★