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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「小説家との旅路」(原題:Best Sellers、2021)を見る。マイケル・ケイン主演。

小説家との旅路」(原題:Best Sellers、2021)を見る。イギリス・カナダ・アメリカ合作。100分。二度のアカデミー助演男優賞に輝くイギリスの名優マイケル・ケイン主演のヒューマンドラマ。ケインは撮影時、88歳。

偏屈な老作家と親から継いだ出版社の経営立て直しを図る若き女性社長が、新作のプロモーションの旅を通じて世代を超えた絆を育んでゆく姿がユーモアを交えて綴られる。

若き女性社長を演じるのは「チャイルド・プレイ」「ブラック・ベア」などのオーブリ―・プラザ。監督はこの映画がデビュー作のリーナ・ロエスラー。

<あらすじ>
父親から出版社を引き継いだ社長ルーシー・スタンブリッジ(オーブリ―・プラザ)は、本の売り上げが ダウンし経営難で悩んでいた。

起死回生を狙い、かつてのベスト・セラー作家、ハリス・ショー(マイケル・ケイン)との契約書を探し出し、彼に新作の執筆を依頼するために古い住所を頼りに家を訪問する。

自宅を訪ねると、そこには偏屈でアル中気味の老人がいた。
ハリーは引き受ける代わりに注文を付けてきた。愛猫ヘミーの1日3回の健康チェックなどの世話をすること。

用意してもらいたいものとして、ジョニー・ウォーカー黒ラベル、上等の葉巻、殻のないポーナッツだというわがままぶり。

さらに、正午までは起きたくないインタビューは断る、というものだった。

本が完成すると、2人はプロモーションとして各地の書店、バーなどをめぐりトークショーを行うが、ルーシーは無茶苦茶なハリスの行動に振り回されっぱなしだった。ところが、ハリスのプロモーションでの行動が動画でアップされると...。

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出版社の若い女性社長と偏屈作家の主張のぶつかり合いで相いれない状況が続くが、二人の世代間ギャップを、時にシリアスに時にコミカルに描いたハートウォーミングな友情物語がいい。

40年前にベストセラーを出した作家が、なぜ、その後新作を発表しなかったのか…という謎は? ということを考えると、そうだったのか…とラストでわかる、ということなのかもしれない。

新刊本の発行会見などでひんしゅくを買う発言をしたかと思うと、支払いが延滞している請求書の督促状を燃やしたり、書店に並んだ自身の著作を燃やしてしまうなど奇行も目立っている。

そんな偏屈作家だったが、出版社の先代の社長との縁もあって、女性社長に残していたものがあったという最後のオチが感動的

本の紹介の機会に老作家ハリスが、本の中身には触れずに、品のない言葉「ブルシャイト!(Bullshite!)」(くそったれ!)を連発するのがSNSで拡散され、流行語のようになってしまうというのも今風。

気難しい変わり者の老人ということでは「グラン・トリノ」のクリント・イーストウッド並みかもしれない(笑)。

マイケル・ケインは2023年、番組「Best of Today」(BBC Radio 4)に出演し、主演した最新作である「ザ・グレイト・エスケイパー(原題:The Great Escaper)」で俳優引退を決意したことを発表した。現在90歳。

映画のタイトルが「ベストセラーズ」「ベストセラーズ/小説家との旅路」などがあり、Netflixでは「小説家との旅路」となっている。

<キャスト>
マイケル・ケイン:ハリス・ショー…40年前にベストセラー作家となった。その後は、新作の発表はなし。偏屈でヘビースモーカーで、酒好き。
■オーブリ―・プラザ:ルーシー・スタンブリッジ…出版社の二代目社長。初代社長は認知症気味で施設で暮らしている。
■エレン・ウォン:レイチェル…スーシーの秘書。そつなく仕事をこなす。

 

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