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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「スイミング・プール」(2003)

 
 
 
フランス映画「スイミング・プール」(原題:Swimming Pool, 2003、日本公開2004年)を見た。フランソワ・オゾン監督ミステリー映画ということで、タイトルは以前から知っていたが、映画を見ても、”謎”に包まれているところが多く、やや面食らった。
感想評価を見てみると、解釈も分かれているようなので、観客に任せるという監督の意図があったのかもしれないと思い、ややホッとした。
 
 
主演は、シャーロット・ランプリング(映画撮影時、50代後半)。
英王女の名前が昨日「シャーロット」と決まった(アリスに次ぐ2番人気だった)し、
NHKドラマの主演を演じたのは、シャーロット・ケイト・フォックスだった。映画女優でシャーロットといえば、やはりシャーロット・ランプリングの知名度が圧倒的だろう。
 
脱線したが、「スイミング・プール」という映画は、現実と妄想(架空)の話が登場しているようで、途中で、あれと思うところも多い。主人公の作家の妄想あるいは願望が描かれていると思われるシーンも登場する。これは現実ではないなと思わないと、話が繋がらないのだ。映画の中で、殺人事件が描かれるが、実際に殺人はなかったというのが正解だろう。
 
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英国の人気女流ミステリー作家のサラ(シャーロット・ランプリング)は、新作の執筆で、スランプ気味だった。出版社の社長ジョン(チャールズ・ダンス)の勧めで、ジョンが所有する南フランス、プロヴァンス地方の高級リゾート地にある別荘で新作の執筆に取り掛かることにした。
 
別荘に突然、社長の娘と名乗るジュリー(リュディヴィーヌ・サニエ)が現われたのに驚くサラ。しかも、自由奔放なジュリーは、毎夜、違う男を連れ込み、サラを苛立たせる。だがその嫌悪感は次第に好奇心へと変化していき、サラはジュリーの行動を覗き見するようになる。
 
 
ある夜、ジュリーはまた別の男を連れて帰ってきた。彼は、サラが毎日のように通うカフェのウェイターで、サラがほのかな好意を寄せているフランク(ジャン=マリー・ラムール)だった。
 
ジュリーはサラを挑発するようにフランクと踊り、やがてサラも体を揺らし始める。
しかし翌朝、プールサイドのタイルの上に血痕が発見された。ジュリーが、逃げようとしたフランクを石で撲殺したのだった。
 
それを知ったサラは死体遺棄を手伝い、ジュリーは別荘から去っていく。
そのあと、サラは社長ジョンに「スイミング・プール」と題した新作の原稿を見せる。
 
実は今までの一件は、サラが創作した小説の内容だった。
ジョンは気に入らないと言い、サラはそれは分かっていたと返して、別の出版社で製本した本を彼に渡す。そして社を去ろうとした時、ジュリーとは別人の本物の社長の娘ジュリアが現れるのだった(MovieWalkerなど)。
・・・
サラが別荘で体験したことは、ほとんどがすべてが執筆のための妄想・創作だったことで、すべてが納得できる。別荘にいたジュリーが毎晩、別の男を連れ込んでくることに対して、サラが「お母さんがかわいそう」というと、ジュリーから返ってきた言葉は「欲求不満のイギリス女が、モラルが聞いてあきれるわ」だった。この言葉は、サラの本心、奥底の言葉だったのか。
 
シャーロット・ランプリングというと、やはり、イタリア映画「愛の嵐」で見せた、上半身裸にサスペンダーでナチ帽をかぶって踊るシーンはあまりに有名。「スイミング・プール」でも全裸のシーンで、別荘の年配の使用人を挑発するシーンがある。「彼が二度愛したS」でも、60代で、有名出版者会長でありながら秘密社交クラブの上流会員を演じていた。
 
「スリミング・プール」は、登場人物も少なく、会話も少ないので、ともすると単調な
展開だが、思い返してみると、伏線などから後から分かることも多かった。
 
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