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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ベルファスト」(2021)を見る。アカデミー賞では作品賞、監督賞、助演男優賞、助演女優賞など7部門でノミネート。

   

ベルファスト」(2021)を見る。ケネス・ブラナー監督が出身地である北アイルランドベルファストを舞台にした半自伝的ドラマ。2022年度アカデミー賞では作品賞、監督賞、助演男優賞助演女優賞など7部門でノミネートされ、脚本賞(ケネス・プラナー)を受賞。

ケネス・プラナーの幼少期を過ごしたベルファストを舞台に、9歳の少年を取り巻く日常と、激動の時代に翻弄(ほんろう)される故郷を描いている。映像はモノクロ・ベースだが、劇中登場する映画など一部カラーを採用している。

出演はドラマシリーズ「アウトランダー」などのカトリーナ・バルフ、オスカー女優のジュディ・デンチ、「フィフティ・シェイズ」シリーズなどのジェイミー・ドーナンのほか、キアラン・ハインズ、ジュード・ヒルらが出演。トロント国際映画祭で観客賞に輝くなど、英国アカデミー賞ゴールデン・グローブ賞など数々の映画賞でノミネートあるいは受賞するなど高い評価を得た。
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北アイルランドベルファストに暮らす9歳の少年バディ(ジュード・ヒル)は、仲の良い家族と友人たちに囲まれ、映画や音楽を楽しむ幸せな日々を過ごしていた。

しかし1969年8月15日、プロテスタント武装集団がカトリック住民を攻撃したことで、彼の穏やかな日常は一変。

住民同士が顔なじみで一つの家族のようだったベルファストの街は、この暴動を境に分断されてしまう。住民の間の対立が激化し、暴力と隣り合わせの日々を送る中、バディの家族は故郷を離れるべきか否か苦悩する。

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映画は冒頭で、現在のベルファストの街並みがカラーによる航空映像が映し出されるが、画面は一転して1969年という文字とともにモノクロの映像で当時のベルファストの街が映し出される。

北アイルランドが舞台だが、プロテスタントカトリックの宗教的な対立の激しさが描かれる。プロテスタントが多数派を占める地区に住む少数派のカトリック教徒の家が襲撃されるなど、暴動が起きていた。

カトリックは出ていけ!」という怒号とともに店を破壊するなどプロテスタント側の中でも過激な若者たちが暴徒化していた。

   スーパーが暴徒に襲撃され、石鹸を持ち去ったバディは母親から戻すよう責められるが…。

       バディにはベルファストに遊び仲間がいた。

そんな中、プロテスタント一家の少年であるバディは、カトリックの友人もいたり、暴徒に巻き込まれたりしてしまう。

そんな中、バディは両親と映画館で映画を見る。画面には恐竜が現れ、ビキニ姿の原始人が海辺を歩いていた。

映画は「恐竜100万年」(1967)だった。バディの母マー(カトリーナ・バルフ)は、夫パー(ジェイミー・ドーナン)に「これ(=ビキニの美女たち)が見たかったのね」というと、パーは「(子供たちの)教育的なものだ」と返答。

バディは、映画に興味があり「チキチキバンバン」を映画館で、テレビでは「真昼の決闘」なども見た。家にはアガサクリスティの小説本もあった(ケネス・プラナーはクリスティーの「オリエント急行殺人事件」「地中海殺人事件」などを監督している)。

映画の中で「真昼の決闘」のテーマ曲が流れ、主題歌も歌われる。バディ一家は、祖母グラニー(ジュディ・デンチ)だけを故郷であるベルファストに残して、パーの仕事があるロンドンに向かう。


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ベルファストに強い愛着があったものの、生活面・仕事の面では厳しく、父親はロンドンで一定期間仕事に行くこともあった。

バディとその兄を説得して一家でロンドンに映ることで映画は終わる。ベルファストとロンドンでは、言葉の面で異なり「言葉が通じない。ロンドンに行ったらバカにされる」というバディたちだったが…。

バディの祖父ポップ(キアラン・ハインズ)は、妻グラニー(ジュディ・デンチ)に対して、時々意見するが、最終的には「仰せの通りに」と従っていたが、ウラでは「50年経っても言葉も通じない」とこぼす(笑)。

LPレコードに合わせて踊るダンスのシーンはなかなかかっこいい。

どうしても❓女優に目が行ってしまうが、バディの母親役のカトリーナ・バルフという女優がいい。それにしても、ジュディ・デンチは、これ以上のしわくちゃメイクはないでしょうというくらいの外見。

ベルファストの現在のシーンも映されるが、タイタニック記念館(2012年開所)もあった。

 タイタニック記念館

アイルランドを舞台にした映画「イ二シェリン島の精霊」もそうだったが、アイルランドの値域社会では、みな知り合いばかりで、交流があるというのが興味深い。

 

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