「恐竜100万年」(原題:One Million Years B.C.、1966)を見る。この映画で主演のラウエル・ウェルチが亡くなった(82歳)という報に接し、急遽、再見。追悼。
弱肉強食の世界に囲まれた原始人を描き、人類が明瞭な言語を持っていなかった穴居時代のためセリフはほとんどない。ラクエル・ウェルチが全篇を通して鹿革のビキニ姿で登場。巨大な恐竜、ウミガメ、トカゲ、猿人の脅威を逃れ、愛を求めて岩山を駆けまわる。
ハマー・プロが製作した英国映画で、スペインのカナリア諸島(ランサローテ島とテネリフェ島)でロケ撮影が敢行された。監督はテレビ出身のドン・チャフィ。撮影はウィルキー・クーパー、音楽は「国境は燃えている」のマリオ・ナシンベーネ。
出演は「ミクロの決死圏」のラクウェル・ウェルチ、「ダイヤモンド作戦」のジョン・リチャードソン、パーシー・ハーバート、ロバート・ブラウンほか。
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原始時代。活火山の麓にあるホラ穴にアクホバ(ロバート・ブラウン)を長とする民族が住んでいた。彼の次男ツマク(ジョン・リチャードソン)はある日、食物のことで父親と喧嘩して追放されてしまった。
そして巨大な恐竜やトカゲや猿人の危険と恐怖がいっぱいの放浪の旅が始まった。そんなある日彼は海辺に住む民族のシェル族に出会った。
その中の美しい娘ロアナ(ラクエル・ウェルチ)が見知らぬツマクの姿を見つけ、彼を迎えようとすると突然巨大な海亀(アロサウルス)が出現した。
ツマクは死闘を演じてそれを撃退しシェル族に迎えられた。この民族は穴居族より優れ、武器も比較的進歩していた。
だがツマクは手槍のことから若者のひとりと争いをおこし追放の憂き目にあった。ツマクを慕うロアナは彼のあとを追った。ふたりがツマクの集落に帰りついて間もなく、彼と兄サカナ(パーシー・ハーバート)の権力争いが始まった。
しかしツマクはロアナの行方を尋ねてきたシェル族の応援を得て、サカナを倒し主導権を握った。突如火山が大爆発し、多勢の犠牲者が出たが、ツマクを首長とするわずかな人々が辛うじて生き残ったのである。
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CGもなかった時代の怪獣映画の様相で、1960年代当時、この映画をみた子供は驚いたに違いない。
ロケーションはスペインというが、広大な火山噴火もある場所がよく合ったものだと今から思うと驚かされる。まだコミュニケーションとしての言葉がなく、名前があるくらいで、一家の兄弟でも食べ物で争っていた。
ラクエル・ウェルチのスタイルの良さと健康的野生美が目立った映画だった。まるで化粧でもしているような美貌が垣間見えたり、歯が真っ白で整っていたのはご愛敬。
「四丁目」限定品DVDで鑑賞
ご冥福をお祈りいたします。
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