オレオレ詐欺が手を替え品を変え話題になったり、最近は市の職員や警官を名乗り役割分担して、ソフトな口調で相手を信じ込ませて、ATMまで誘導して、現金を引き出させて、受け子の渡したり…といった詐欺が無くならない。
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今月中旬、fpdが直面したのは「世にも怪奇な物語」だった。
時系列で、流れを概略記します。
SNS(Facebook、以下FB)に「友人登録」申請があった。友人登録は、基本的に会ったことがある人か、共通の友人である場合に限定している。その人「S」という人物(アメリカ人)のFBを見たら、fpdの共通の友人として4人の名前があった。
普段は、友人申請があっても、すぐに承認とはしていないが、fpdの友人登録者数が「99人」だったので、キリのいい100にするかと思い「承諾」した。
FBを使っている人はわかるが、直接やり取りすることができる「メッセンジャー」というメッセージ機能がある。LINEと似たようなもの。
以下「S氏」とのやり取り概略。ちなみに、すべて英語。
S: ハイ!登録認可ありがとうございます。私はSと申しますが、テキサス州XXの者です。
fpd:私はfpdです。東京近郊に住んでいます。
S: おぉ、日本ですか。2年前にしばらく日本に住んでいました。日本は大好きです。あなたは女性ですか男性ですか。(←今頃性別を聞く?)
fpd:男性です。
S: では「ブラザー」(兄弟、アニキ)と呼んでいいですか。お仕事は何を?
fpd:退職して、年金などを受け取っています。
(少しやり取りをした後)
S: 私は秘密を持っています。あなたを信用しても大丈夫ですか?
fpd:(このあたりで何かきな臭さがぷんぷんだが、そのそぶりは見せず)まあ、信用はできると思いますが…。
S: 私はアメリカ海軍に属していて、2週間後に、最後の軍のミッションでイラン方面に出かけます。ミッション終了後、日本に立ち寄ります。
(このやり取りの間に、このメッセンジャーの文面がタリバンの人間に見られる可能性があるので、他人に見られることがないアプリをダウンロードしてやり取りをしないかという話などがあったが、結局うまくいかずメッセンジャーでの交信続く)
現地の軍の責任者が、タリバンから獲得した金品などを軍内部で分配することになり、私の取り分は190万ドル(2億円)となります。(アメリカを出発前に)日本に私の貴重品ボックスを送るので、中東から戻るまで一時的に保管していただけませんか。私が受け取る金額の30%を払います。
fpd:いやいやいや、日本でなにかお手伝いするくらいならいいですが、なにか、リスクや危険が伴うようなことは受けられませんね。ほかの人を探してくださいな。
S: ブラザー(アニキ!)、日本には知り合いが一人もいないのです。ぜひお願いします。危険(fpdの危険という言葉に反応した様子)なことは一切ありません。
fpd:そういわれても、協力できそうにないですね。
左が預かってほしいというシロモノ。
S:信じてもらうため、私のIDを送ります。(海軍の身分証明書(ID)の写真、13歳の娘さんとの写真など。本人は独身、52歳)信用してください。あなたの写真、IDも送ってもらえませんか。また、所定のシッピング会社宛てに、次のような文書を送ってください(見本文書が届く)、シッピング会社から連絡があったら、送り先などあなたの住所と携帯番号を教えてやってください。あなたの家の玄関先に届いたものを2週間ほど安全にあずかっていただければOKです。
fpd:(かなり強引なすすめかただったので、とりあえず、見本文を送った。)見本文を送ったコピーの写真を送りました。
S: OK、ありがとう。助かります。
(シッピング会社(=乙仲、船積み会社)からメールが来た。文面によると「日本での受け取りの際の関税手続き費用など一式、前金で3,500ドル(約40万円)を払ってください」とあった。
(がくーーーーーーん、ほら、キターーーーーー。聞いてないよ。笑)
fpd:Sさん、荷物の引き取りが着払いになっているようですけど、聞いていませんよ。前に言ったでしょ。リスクがあることには関われませんって。
S:船会社が、お金を要求?ちょっと待ってくださいね。確認しますね。あ、確かに、そのようですね(と、しらじらしく?やりとり画面を送ってきた。)
fpd:受け取る側が、お金を支払うなんてできませんよ。だいいち、そんな大金を、お金をすべて管理している妻に知られずになんて無理無理無理。
S:奥さんに内緒で何とかなりませんか。(この通り。土下座のポーズ)友人から借りるとか工面できませんか(←ありえないでしょ。この時点で、化けの皮がはがれたなと断定したfpd)。
fpd:今回の件でお役に立てずにすみませんでしたね。ほかの協力者を、ぜひ探して見つかることを祈っています。会話のやり取りを楽しませていただきました。(あくまでも、お前たちは詐欺グループだろう、という捨て台詞はなしで)「では、Sayonara です。よい一日を!」と日本語のグッバイを最後に使った。
(日本語の「さよなら」の言葉で、やっとあきらめがついたようで)
S:わかりました。 よい一日を!
・・・
住所と携帯番号だけは教えてしまったのが心残りだが…。
SのFBを見ると、更新がほとんどなく、いくつかの記事が削除されていた。
fpdの推理によると、休眠ブログ(例えば本人が死亡など)を使って、何者かがなりすまして、たくらんだのではないかということも考えられる。そのブログの本人の写真や家族との写真など、明るい表情で、悪事を働くとは思えないのだ。
犯罪映画の中の1シーンに巻き込まれたような、2,3日間だった(笑)。
なお、fpdの友人登録者数は「99人」に戻した。
世の中に「うまい話」「儲かる話」はありません。
(しかし、もし本当の話だったら…2億円の3分の1が手に入って…笑)。
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