「GOT」のマックス・フォン・シド―(右)
「ゲーム・オブ・スローンズ(GOT)」の第6章(シーズン6、2016)を見ていたら、「第七の封印」「野いちご」などイングマル・ベルイマンの常連で「エクソシスト」「コンドル」などに出演した往年の名優マックス・フォン・シド―が出ていた。
特に1973年の「エクソシスト」では当時44歳という若さであったが、老齢のメリン神父を演じて一躍知名度を上げた。
「エクソシスト」
マックス・フォン・シド―が、「GOT」に出演しているのを知って、まだ現役で活躍しているのかと調べてみると、今年3月に亡くなっていた。90歳だった。
マックス・フォン・シド―は、スウェーデン、スコーネ県ルンド出身。裕福な家庭に生まれ、9歳からドイツ語と英語を学び、ルンド大聖堂学校に通った。その後、ストックホルムの演劇学校で学び、在学中の1949年に映画デビュー。
1954年にスウェーデン王立文化賞を受賞。1955年にイングマル・ベルイマンに出会うと、以降ベルイマンの作品の常連となった。
「偉大な生涯の物語」
「偉大な生涯の物語」(1965)でアメリカに進出。ドラマ、アート系からハリウッドで撮られる超大作やSFまで、100以上の映画やテレビシリーズに出演。
1987年の「ペレ」でアカデミー賞主演男優賞にノミネート。
2005年、フランス文化省の芸術文化勲章を受章。
2012年、レジオンドヌール勲章」を受賞。
2016年のHBO「ゲーム・オブスローンズ」でプライムタイム・エ三―賞にノミネート。
主な作品では「レナードの朝」(1990)「マイノリティ・リポート」(2002)「ロビン・フッド」(2010)「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」(2011)「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015)など。2000年に起きたロシアの原子力潜水艦クルスクの沈没事故を描いた「クルスク」(2018)が遺作となった。
■「第七の封印」記事:
遅ればせながら、ご冥福をお祈りします。