Netflix(ネットフリックス)で8月から配信されたドラマ「全裸監督」(英題:The Naked Director) Season 1のエピソード1、2を見た。巷で大きな話題となっている。映画は実話に基づくとあるが、史実に基づくフィクションだ。1980年代後半にビニ本の帝王やAV監督として名を馳せた村西とおるの破天荒な生き様を虚実いり混ぜて描いている。村西を演じる山田孝之が風貌もソックリのなりきり演技で圧巻。
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村西とおる(山田孝之)は,水商売を経て英会話教材・百科事典のセールスマンになるが、先輩ベテラン社員(板尾創路:いたお・いつじ)から、とにかく相手を褒めちぎれと言われ、その巧みなセールストークで高額な英語百科事典を月40セットも売り上げるなど、優秀な成績を収めた。
1980年、北海道・札幌。時はインベーダーゲームが溢れた時代。たまたま上京して,新宿・歌舞伎町で「ビニ本」に出会ったのを機に「裏本」の制作・販売業に転じ、全48店舗を擁する「北大神田書店」グループの会長にまで上り詰める。
時代を反映して、会話も当時の世相に関係した話題が多い。
「ヒッチコックが死んだよ」「サイコは悲惨だが傑作だ」や「やっと解放されて自由になった」など”かもめのジョナサンの一節”などが飛び出す。TOTOのウォシュレット、ビニ本(中身を見せずにビニールで閉じられたエロ本)、ノーパン喫茶など。ビニ本は、いわゆるぼかしが入っていて、中学生などが、バター、マーガリンなどの油でこすってみようとする涙ぐましい?姿もある。しかし高く売れるのは、違法となる「裏本」。店には行列ができ、ビニ本を買うフリをして、レジで裏本のタイトルである「すずらん」を注文、1冊15,000円なりが飛ぶように売れるのだ。
警視庁警部(リリー・フランキー)が、北海道警察は毒されているとして、手入れに入り、村西とおるの逮捕に踏み切るのだが・・・。
曲者俳優が勢ぞろい。全身刺青の吉田鋼太郎、チンピラヤクザの満島真之介、AV業界本の最大手企業の社長の石橋凌、そのほか柄本時生、玉山鉄二、國村隼、小雪など。
誰にでもオススメのドラマではないが、日本の文化のひとつの裏面史を描いているところでは面白い。
Netflixでは、次は、ロバート・デ・ニーロ主演の「アイリッシュマン」に挑戦だ。3時間以上なので、気合があるときに(笑)。