fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

ドラマ「全裸監督」(シーズン2、全8話)第1~5話まで見る(Netflixで6月24日配信開始)。

f:id:fpd:20210708130026j:plain

「全裸監督」(シーズン2)(全8話)の第1話~第5話まで見た(Netflixで6月24日配信開始)。前科七犯、借金50億。波乱万丈な人生を歩み「昭和のエロ事師」としてAVの帝王と名を馳せた「村西とおる」の半生を近くにいた本橋信宏が描く評伝。

シーズン1(2019年配信)に続いて、山田孝之が増量して恰幅のある村西とおるの口八丁手八丁で、衛星時代を見越して全世界に娯楽としてのAV普及に向け奮闘する男を熱演している。

・・・

1980年代後半、AV(アダルトビデオ)により、VHSソフトのレンタル、セルスルー(売切り)が大幅に伸びたが、これからは、衛星を使ったAVが、空から全世界に流れるとみた村西とおるが野心の実現のためにあの手この手で奔走する姿を描く。

「全裸監督」などネットフリックスのドラマには、豪華な俳優陣が続々と登場している。日本映画の新作撮影が遅れたり、映画の公開も遅れたりしている中で、ネットフリックスの潤沢な資金力でドラマ、映画が積極的に作られ、俳優たちのある意味受け皿になっているような気がする。石橋蓮司宮沢りえ草刈民代など大物俳優がゲスト出演している。

f:id:fpd:20210708130509j:plain

第5話では、草刈民代が、ベテランのストリップ・ダンサーの役で、ストリップの新人たちのコーチをする。56歳になるが、柔軟に体を動かすことができ開脚もなんのその。

 

f:id:fpd:20210708130222j:plain

【シーズン2】(第1話)「宇宙からエロが降る」。

1990年の日本。かつて違法すれすれだったアダルトビデオは年間売上500億円とも言われる産業に急成長。黒木香森田望智)や村西とおる山田孝之)も一般メディアへ頻繁に出演するようになっていた。村西の快進撃はつづき、衆院選で「全日本ナイス党」を名乗って立候補するが、自社作品に未成年を出演させていたことが発覚して児童福祉法違反容疑で逮捕される。巨額の資金を動かすようになっていたサファイア映像社長・川田(玉山鉄二)は、検事総長ラサール石井)や刑事の武井(リリー・フランキー)らに賄賂をばらまき、なんとか村西を釈放させる。

f:id:fpd:20210708132708j:plain

【シーズン2】(第2話)「もっともっともっと」。

村西のサファイア映像はさらに制作スピードを加速させ、事務所は何本ものアダルトビデオを並行して撮影し、大量の札束が飛び交う現場になっていた。

大ヒット記念パーティーの席で衛星放送への大々的な進出を宣言する村西に、社長の川田は激怒し、ついに2人は決裂する。

【シーズン2】(第3話)「ダイヤモンドの原石」。

川田と訣別した村西は、撮影スタッフと女優の大半を引き連れて自前のプロダクション「ダイヤモンド映像」を立ち上げる。そこには川田が街で出会った千葉ミユキ(恒松祐里)も参加していた。

f:id:fpd:20210708130443j:plain

村西は衛星放送の実現へつきすすむが、放送許可権をもつサテライトイースト社の海野晃一(伊原剛志)は村西を前科者と侮って、まるで相手にしない。憤った村西は、すでに自前の衛星放送施設をもつ宗教団体に目をつけ、巨額のキャッシュと寄付金を手に施設を買収してしまう。

f:id:fpd:20210708132740j:plain

【シーズン2 】(第4話)「二人の夢」。

村西のプロダクションは粗製濫造が常態化。事務所ではあちこちでセックスシーンが撮影され、女優や男優が疲労のあまり裸のまま眠りこけている状態だった。それを見た千葉ミユキ(恒松祐里)は動揺し、村西みずからの手で丁寧な作品を撮ってほしいと思うようになる。海野に相手にされない村西は、高宮財閥(会長:石橋蓮司)を籠絡しようと攻勢をかける。かつてのセールストークの赤裸々な話しぶりで悦子(宮沢りえ)の関心を惹き、強引に衛星放送の許可をもぎとってしまう。

【シーズン2 】(第5話)「崩壊」。

襲撃を逃げ延びたトシは、やがて川田の事務所へ転がり込むが、仲間を見捨てて逃げたトシ(満島真之介)を追跡する萩原に見つかってしまう。事務所へ連行されたトシは、マフィアに銃殺されたはずの古谷(国村隼)が車椅子姿になって生き延びていたことを知る。

このころ、日本経済は坂を転げ落ちるように悪化の一途をたどっていた。そして当時の大蔵省が不動産融資の総量規制に踏み切り、日本を世界最大の経済大国へ押し上げたバブル景気は突如として終わりを告げる。

村西は、女優たちのギャラに手をつけ、さらに渋る女優たちを説き伏せてストリップショーを企画。女優たちはベテランの指導役ストリッパー(草刈民代)から厳しい舞台指導を受け、短期間の準備でステージを成功に導く。

f:id:fpd:20210708130303j:plain

f:id:fpd:20210710084659j:plain

f:id:fpd:20210708130321j:plain

     「骨盤で歩くのよ」と指導する草刈民代

f:id:fpd:20210710084738j:plain

f:id:fpd:20210710084810j:plain

この「ロック座」のストリップショーの大成功で、村西はぎりぎりで衛星放送の継続に必要な不足分を手にする。入場料10,000円で、実入りの現金700万円を「東急ハンズ」の紙袋に入れて村西が事務所に戻ってみると、経理担当の大場ますみ(MEGUMI)がすべての現金を持ち逃げし、金庫は完全に空になっていた。

・・・

 地上波では決して放送されないような過激なシーンも多い満島真之介のチンピラぶりが圧巻。玉山鉄二の超ドSの演技には笑わせられる。