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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

サイレント映画「結婚哲学」(原題:The Marriage   Circle、1924)(弁士・楽団付き)を見る。江東シネマフェスティバルで。

 

結婚哲学」(原題:The Marriage Circle、1924)を第18回江東シネマフェスティバルで見る。1924年に公開されたエルンスト・ルビッチ監督によるアメリカのサイレント映画。弁士(澤登翠)・楽団(フルート、ギター奏者)付きの上映。

原作はロタール・シュミットの戯曲「Only a Dream」。脚本はパウル・ベルン。ワーナー・ブラザース作品。二組の夫婦の浮気をめぐる騒動をコミカルに描く。

エルンスト・ルビッチ(1892年1月28日 - 1947年11月30日)は、ドイツ出身の映画監督、映画プロデューサーで、「結婚哲学」以前の作品では「カルメン」(1922)「ファラオの恋」(1922)渡米第1作の「ロジタ」(1923)がある。

のちにグレタ・ガルボ主演の「ニノチカ」(1939)初のカラー作品「天国は待っている」(1943)シャルル・ボワイエジェニファー・ジョーンズ主演の「小間使」(1946)などで知られる。

ルビッチ監督は1932年、ジョージ・キューカーとともに「君とひととき」として「結婚哲学」をリメイクしている。

活動弁士澤登翠(さわと・みどり)さんが声優とナレーションがすばらしく感動させられる。登場人物の約8人の男女の声を使いわけるほか、ナレーションも一人でこなすのだ。

澤登翠による弁士のサイレント映画は、過去に「旗本退屈男」「チャップリンの質屋(番頭)」サイレント時代の大女優、リリアン・ギッシュ主演「真紅の文字」などを観たが、どれも印象に残る。

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<あらすじ>
夫ジョセフ・ストック(アドルフ・マンジュー)と一緒にウィーンにやってきたミッツィ(フローレンス・ヴィダー)は友人のシャーロット(マリー・プレヴォ)から招待を受ける。そこで、ミッツィはシャーロットの夫で医者のフランツ・ブラウン(モンテ・ブルー)に一目惚れしてしまう。

フランツは浮気心は全くないのだが、ミッツィは、なんとかフランツに近づきたく仮病でフランツに診てもらうことに。

一方、ミッツィの夫のストック教授は妻の浮気を心配し、探偵(ハリー・マイヤース)を雇って尾行させる。

ミッツィのアタックに防戦一方のフランツだが、ある晩、意を決してミッツィに会いに行き、正式に断る。

しかし、探偵はそれを浮気の証拠と勘違いし、教授に報告。その情報をシャーロットも知ることになり、夫との離別を決心するのだが…。

最終的に誤解は解け、ブラウン夫妻は仲直りする。

・・・

実は、気紛れな結婚をしたシュトック教授は、妻に対する愛が薄れ、結婚生活に倦怠感を覚えるようになっていたのだった。

妻のミッツィにしても夫への愛は冷めており、シュトック教授は離婚の口実はないものかと密かに探索していた。

そんな折、ミッツィは親友シャルロットの夫フランツに心惹かれ、近づいていく…。妻の行方を知ったシュトック教授は、これ幸いとばかりにほくそ笑むのだったが…。

2組の夫婦の誤解から生じた騒動をコミカルかつ洗練された語り口で展開されるストーリーが面白い。探偵が、証拠をつかんで、離婚したいなら任せておけ、と自信たっぷりなのも可笑しさを呼ぶ。

また、気が弱そうなグスタフ・ミューラー医師もミッツィに恋心を抱くなど、関係が一時ぐしゃぐしゃになるが、最後は元の鞘(さや)に収まるというハッピーエンドで終わった。

<キャスト>
ジョセフ・ストック教授:アドルフ・マンジュー…ミッツィの夫。倦怠期で、離婚材料がないかなと探している。
ミッツィ・ストック:フローレンス・ヴィダー…ジョセフの妻。シャーロットの友人。シャーロットの夫フランツに一目ぼれしてしまう。
フランツ・ブラウン医師:モンテ・ブルー…シャーロットの夫。ミッツィに付きまとわれ困惑。
シャーロット・ブラウン:マリー・プレヴォー…フランツの妻。ミッツイの友人。
グスタフ・ミューラー医師:クレイトン・ヘイル…フランツの助手。
探偵:ハリー・マイヤース…浮気調査などが専門。
患者:デール・フラー
ポリーヌ・ホーファー嬢:エスター・ラルストン…やたらと美人。パーティ用美人?

 

・・・

「江東シネマフェスティバル」

フェスティバルに協賛・参加しているぴくちゃあさんが「映画パンフレット」無料配布コーナーを設けて、多くの映画パンフを訪問者に無料で配布していました。

 

私は16冊いただきましたが、初日には、一人で60冊持ち帰ったという”ツワモノ”もいたとか。明日15日までですので、興味ある人は覗いてみてください。

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