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<span itemprop="headline">映画「反撥」(1965) ロマン・ポランスキー監督。</span>



ロマン・ポランスキー監督の「反撥」(原題:Repulsion=反感、嫌悪, 1965)を見た。
未見かと思ったら、40年以上前に劇場で見ていた。後半に主人公キャロル(カトリーヌ・ドヌーブ)の幻覚からだが、壁から手がにょきにょきと出てくるシーンなどを覚えていた。第15回ベルリン国際映画祭銀熊賞 (審査員グランプリ)を受賞。モノクロ、105分。

カトリーヌ・ドヌーブとしては異色の映画。
精神を病んだ、情緒不安定で幻覚に悩まされる女性をまるっきり化粧っけなしで演じている。「サイコ」の女版とも言えそうな精神異常(サイコ)ホラー映画だった。ドヌーブが母国語であるフランス語ではない英語を話しているのがやや違和感があった。

オープニングで画面いっぱいにキャロルの眼のどアップが映し出され、瞬(まばた)きや左右にキョロキョロする目の動きは、精神の不安定を象徴するようなシーン。最初からどこか異常さを感じさせる。そして目の動きが止まる。このシーンは後から出てくる。

ロンドンのアパートで姉ヘレンと暮らすキャロルカトリーヌ・ドヌーブは美容室で働いていて、かなり一方的で強引だがデートを誘う男コリンジョン・フレイザーもいる。

キャロルは、同居しているヘレン(イヴォンヌ・フルノーが妻子持ちの男マイケルイアン・ヘンドリーを毎晩のように部屋に泊めることに強い嫌悪感を抱いていた。毎晩のように姉の喘ぐ声が聞こえてくる。神経質で潔癖性のキャロルは、男性恐怖症になると同時に男に犯される夢を見るようになり、徐々に精神的に壊れて行くのだった



姉と男が旅行に出かける。大家から家賃の催促を受けていたので、キャロルに支払っておくように封筒に現金をいれて残していたが、それも渡そうともせずに引きこもってしまう。
   
3日も会社を無断欠勤して、ようやく店に出てきて店主から厳しく注意される。
ついには客にケガをさせてしまい、何事に対しても上の空のようにぼんやりとしているキャロル。

同僚から日間どうしてたの?外に出ないと。映画がいいわ」とチャップリンの映画が面白かったという。「なんのタイトルだったか、スパゲッティと思って靴を食べるのよ」(もちろん「チャップリン黄金狂時代」)といってチャップリンニワトリのような真似をするのだ

アパートに帰ると、電話にも出ないし、まったく会えないと苛立ったコリンが訪ねてきて、ドアを無理に開けて入るが、すきを見て殴り殺してしまう。

姉からピサの斜塔の写真が入った絵葉書がきて「家賃は払ったか」と書いてある。その間も壁の両側から男の手が出てきて、掴まれる妄想に駆られる。



姉の不倫相手の妻か電話がある。家主がやってきてドアを開ける。家賃を渡したら「精神病院さながらだ」と言われ、腐ったウサギを見つけられる。

家主はいやらしい眼でキャロルを舐め回し、友達になれたら家賃はタダにするといって襲われたため、隠し持っていたナイフで大家を刺し殺してしまう。コンセントに挿していないアイロンをかけるキャロル。ベッドでまた男に襲われる夢が現れる。

雨の中、姉たちが旅行から帰ってきた。異様な気配を感じた姉が中に入って叫ぶ。男がやってきて警察に電話をかけようとするが、電話線が切られていた。

ベッドの下からキャロルが見つかり、男が抱きかかえて外に出る。
ブリュッセルでの家族写真が映し出され、小さい頃のキャロルがアップになる。
その表情もどこかうつろだった。

・・・


静寂を破るような時計のカチカチ音や電話の呼び鈴の音、ドアのベルの音などの効果音がインパクトがあり、ナイフで刺す時の音楽も不気味。

洋服ダンスのミラーにいないはずの男が映っているというのはかなり衝撃。
また、ベッドで男に襲われる幻覚シーンなども強烈だった。キャロルは掴みどころがなく、いつも放心状態のような表情だが、これがドヌーブとは思えないような演技を見せていた。

キャロルに付きまとうストーカー男コリンは、酒場では、悪友二人から、散々悪態を疲れる。「女は落ちたか。結婚するまでお金を使わせたくないのか、あるいは焦らし作戦ではないのか」など。

コリンという男も、自分でもしつこいとわかっていたが、連絡が取れないもどかしさで、アパートに押しかけて、殺されてしまうとは、哀れでかわいそうな気もする。主人公が街中をさまよう姿をカメラ(手持ちカメラか)が追う動きなども見ごたえがあった

ポランスキー監督の”ヘンタイ”ぶり(変態監督と言われていて問題を起こしていた)もいかんなく発揮されている傑作ともいえる。

☆☆☆☆

監督作品:
お気に入り作品: ①「おとなのけんか」 ②「ゴーストライター」 ③「フランティック」 ④「ローズマリーの赤ちゃん」 ⑤「チャイナタウン」

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